2005-01-01から1年間の記事一覧

氏作。Part22スレより。

その日、アグリアスは粗末な宿の一室にひとり閉じこもっていた。 外は秋晴れの散歩日和。陽はうららかで風もやわらかく、健康なものならば誰しも外に出かけ たくなるだろう。そうでないものでも、せめて窓を開けて、表の陽気に触れようと思うはずだ。 だがア…

氏作。Part22スレより。

聖誕祭。 グレバドス教が崇める最高の聖人、聖アジョラがこの世に生を授かった日を讃える祝祭。 国中のあらゆる場所で灯の明かりが溢れかえり、イヴァリース全土がきらびやかな宝石を ちりばめたように輝く。その明るさときたら、夜空に踊る星々だって瞬きを…

氏作。Part22スレより。

「そういえば、もうすぐクリスマスですね。ふふっ、昔は楽しみだったなぁ……。 え? そりゃ今でも楽しみだけど、昔はパーティーもケーキも気軽に用意してたし。 異端者の僕達がクリスマスを祝うなんてのも変な話ですけど、資金に余裕がある訳でなし、 パーテ…

氏作。Part22スレより。

7 こうして──とりあえず寒中水泳大会を襲った事件は解決したのだった。 チョコボとカインとゴンザレスとの戦いは終結した! 負傷者の手当ても、戻ってきたザルバッグ率いる北天騎士団所属白魔道士の方々が加わって、 順調にケアルやらチャクラやらポーション…

氏作。Part22スレより。

6 チョコボの奇襲! 水着の肩紐が切れたアグリアスをかばい、セリスはチョコメテオを受けて河に沈む。 ズルをしたメリアドールも、これが天罰かと思いながらもう一発のチョコメテオで沈んだ。 ラムザはティータを守ろうと屋台の影に隠れ、逃げ込もうとした…

氏作。Part22スレより。

5 アトカーシャ王家とルザリア聖近衛騎士の看板を一身に背負うアグリアス・オークス! ついに第4レースの時間となりました、アグリアスの勇姿は見れるのかー!? さらに第1レースで失格になってしまったカイン・ハイウインドの暗躍。 出番と同時に戦闘不…

氏作。Part22スレより。

4 いよいよレース中盤、第3レース開幕間近! エドガーの弟にしてツッコミ名人兼格闘家のマッシュ! 若き神殿騎士にして得意のジャンプを使う作戦が駄目になって弱気になってるイズルード! 骸旅団活動費のため、たこ焼きを忘れていってくれた人に報いるた…

氏作。Part22スレより。

3 前置き長かったけどようやくレーススタートしそうではありますが、 ポロリ(と赤チョコボ)までの道のりを考えるとまだまだ時間がかかりそうです! まあそれはそれとして第1レースに備えて控え室に集う男達。 見よ、しかと見よ、これぞ男の花道、男の生…

氏作。Part22スレより。

2 フィナス河で真冬の寒中水泳なんかやろうってお馬鹿なお祭りやってます! アグリアスはオヴェリア様の警護とレース参加のためにやって来ました。 そんなアグリアス達を狙う蒼の双眸。 さらにはチョコバナナを目指して旅をするはぐれ者ラムザとティータ、 …

氏作。Part22スレより。

1 それなりに流れの速い河というのは、水音も相当のものである。 だがフィナス河の水音は、人々の賑わいにかき消されていた。 河の両岸を人と屋台が埋め尽くし、かけられた橋の上から急流を見下ろす子供。 高々と造られた来賓席には王侯貴族が集まっている…

氏作。Part21スレより。

ラムザ隊の、歩くうわさ話こと、ラヴィアンとアリシア。 ふたりは今日も忙しい。 「アリシア! 新しい情報が入ったわ!」 「流石ラヴィアン! で、重大な情報なんでしょうね?」 「重大も重大! 我らがアグリアス隊長の最新情報よ!」 「すンばらしいわ! と…

氏作。Part21スレより。

雲ひとつない夜だった。 のぼりきった月が、眠りについた街を照らしている。窓からの景色は妙に美しい。 安宿の一室。祖末なベッドに横たわりながら、私は首を持ち上げ、自分を抱いている男の顔を 見上げた。 ラムザが背中に這わせていた手を止めて、笑いか…

氏作。Part21スレより。

あまり知られていないことだが、ラヴィアンとラムザは声質がちょっと似ている。 ある時、ラヴィアンが風邪をひいてのどを痛めたことがあった。もともと低めだった声が しわがれてハスキーになり、 「そのままの方がかっこいいわ」 などと、女性陣に受けてい…

氏作。Part21スレより。

異端者ラムザの一行は現在、ドーターの東に広がる森の奥地で野営を行っている。 いつモンスターの襲撃や凶悪な魔物と遭遇するか判らない、危険な場所。 しかしこれでも街中などで宿で取る方に比べれば、幾分か安全であるといえよう。 常に警備隊が目を光らせ…

氏作。Patr21スレより。

よう、あんたら。 揃いも揃って不景気なツラ並べてやがんな。 そんなんじゃあせっかくのツキも逃げちまうぜ? 俺かい? 俺は勝負師、ギャンブラーさ。 このあたりじゃ「プレーン」って名で通ってる。 マンダリアのプレーンっていやあ、ちょいとばかし有名さ…

氏作。Part20スレより。

──午前中、隊長ラムザを先頭に、一同は海岸線を歩いていた。 朝の爽涼な空気がじわじわと熱気にとって代わり、強い日差しの下を皆が進む。 長い金色の髪が潮風にそよぐ。時折運ばれる海の風が火照った身体に心地良い。 望む水平線からは大きな入道雲が立ち並…

氏作。Part20スレより。

昔々かどうかは不明ですがある所にラヴィアンという木こりが住んでいたという設定だそうな。 今日もラヴィアンはウッドブレイクで木をへし折っています。 ところが汗で斧がすっぽ抜けて湖に落ちてしまいました。 「ガーンッ! 買い換えたばかりなのに、アグ…

氏作。Part20スレより。

そして。 「あそこです!」 ラヴィアンが叫び、ラムザとアグリアスをついに見つけた。 二人は川向かいの、ちょうど中洲が小山になったような、石と土のテーブルの上で戦っていた。 周囲は切り立っており、足を踏み外せば川にまっさかさまだろう。 まるで巨人が…

氏作。Part20スレより。

アトカーシャ王家近衛騎士団、おそるべし! “それ、さっきも聞きましたよ” “気にするな。様式美だ” などと馬鹿な会話をしてる間に、アリシアが愛想笑いを浮かべながら二人のもとに近づいていく。 「ア、アリシア!まさか、今の話を聞いていたのか!?」 「なん…

氏作。Part20スレより。

俺の名前はソウテツ 忍だ。今はわけあって畏国を身を置いている。 因果なことに、日の本の国を出ても追われる身だ。 まぁ、それというのも色々複雑な由あってのことなのだが… そこでちらりと隣の男を見やる。 男はまだ若い。青年である。 そして、おれが使え…

氏作。Part20スレより。

毛皮骨肉店に行くと、セッティエムソンが売っていた。 鈍足で悩み、エクスカリバーで永久ヘイストのオルランドゥに憧れていたアグリアスは即購入。 うきうき気分で宿屋の自室に戻った。 さっそくつけようとしてみた。つけ方が分からなかった。 ラヴィアンや…

氏作。Part20スレより。

月の明るい、風のない夜だった。これという理由もなく、眠りから覚めた。 あたりはまだ寝静まっている。こういう時は、体が眠り以外のものを欲しているのだ。アグリアスは そうっと、起こさないようにラヴィアン達をまたぎ越え、足元に気をつけながら馬車を…

氏作。Part20スレより。

王女オヴェリアが誘拐された翌日、貿易都市ドーターにて。 太陽がもっとも高い位置にある時間、ラッドとアリシアは酒場で昼食を取っていた。 少し硬いパンに、簡素なサラダとヤギのミルク。 オヴェリア王女の護衛を勤めているアリシアにとって、お世辞にも豪…

氏作。Part20スレより。

−1− 「なあラムザ、私の事をどう思う?」 「ぶほっ!」 突然の言葉に僕は飲んでいたミルクを噴き出してしまった。 「えっと、それは…どういう意味でしょうか?」 「どういう意味も何も、そのままの意味だ。おかしな事を聞くな」 ああこの人は天然なんだな、…

氏作。Part20スレより。

「一つ、聞いてもいいか?」 「なんですか?」 「なぜ、私にもオーボンヌ修道院に行ってほしいいのだ?」 「オーボンヌでの戦いが僕らの最後の戦いになるでしょう。 そしてこの戦いこそがイヴァリースの未来を決めるからです。 それなのにアグリアスさんは迷…

氏作。Part20スレより。

「アグリアスさん」 耐えきれなくなった僕は彼女を押し倒す。ほろ酔いの彼女はとてつもなく魅力的で僕の理性 はあっという間に融けて無くなっていた。 「こら、ラムザ。いきなり何をする」 アグリアスさんはそう言いながらもくすくすと笑っている。 こんな時…

氏作。Part20スレより。

──僕の名はラット。ジョブは一応話術士やってます。 「粘り強く『勧誘』せよ!」が口癖、そうやって仲間を増やしてきましたから。 その日も獲物を見つけて襲撃しました。敵の大将に見覚えがある気がしますが思い出せません。 その一味はみんなすごい腕前で、…

氏作。Part20スレより。

アグリアスは大変だ。 アグリアスの苦労は早朝から始まる。 「起きんか貴様らぁぁぁーー!!」 ラムザ隊の面々はひとりの例外も無く朝に弱い。 ジジイのくせにオルランドゥ伯すら。 早朝にひとり目覚めた彼女が片っ端から起こして回るのは大変なことなのだ。…

氏作。Part19スレより。

神妙な面持ちで焚き火を囲む5人の男女。近くのテントのひとつからは、げほげほと誰かが咳きこんでいる。 「まさかラッドが風邪をひくだけで、あんなに苦戦するとは思いませんでした」 そう言ったラムザの顔には無数の引っかき傷ができている。 彼だけではな…

氏作。PArt19スレより。

巨蟹の月 25日 最近、アグリアスさんが珍しく「弓使い」なんかを修行しているなと思っていたが、 今日やっとその理由が分かった。 「あれ・・弓使いはやめちゃったんですか、アグリアスさん?」 出撃前、普段の薄着な軽装服ではなく、馴染み深いフルプレー…