2006-07-01から1ヶ月間の記事一覧

氏作。Part27スレより。

前奏 昼食休みの終わりを告げるサイレンの音は、生徒達のしばしの休息に幕を下ろし その強く照りつける午後の日差しに、奮起するもの、辟易とするものを 隔てることなくグラウンドへ駆り立てた。 「ねぇ」 広いグラウンドで唯一、強烈な陽光を避けるのを許さ…

氏作。Part27スレより(一部エロパロFFTスレより)。

降りしきる激しい雨の中、少年は女騎士を背負い森の中を歩いていた。 少年の足取りは重く、疲労と苦痛によって今にも倒れそうであった。 「…う、うう……ラムザ…」 背負われていた女騎士が力なくうめきながら目を覚ました。 「大丈夫ですか、アグリアスさん…。…

氏作。Part27スレより。

手を伸ばした、けれど届かない。背伸びをした、でも届かない。 棒切れを拾って振り上げた、でも届かない。屋根に登った、でも届かない。 お姉ちゃんに訊いてみた。「どうやったら雲を掴めるの?」無邪気な笑顔で。 お姉ちゃんは訊いてきた。「どうしてそんな…

氏作。Part27スレより。

復讐……その甘美な言葉は心の隙間に忍び寄り、傷口を甘く熱く癒す。 その代償の恐ろしさを秘したまま……。 ああ、人の子よ。惑わされてはならぬ。復讐など人の手に余るものではない。 復讐の代償、その重みを実感した時はもう、手遅れなのだから。 Chapt…

氏作。Part27スレより。

生命。生命とは何か? 何よりも尊きものと人は言う。真実か否か? 知らぬ。人はまだ、それを知るに値する存在にまで上り詰めてはおらず、弱く儚い。 家族の悲報は悲哀を呼び絶望へと陥れる。 陥れられた少女は甘美なる果実に手を伸ばした。 果実の名は……“復…

氏作。Part27スレより。

『すべて』とはどこまでのものをさす言葉だろう? 地位? 財産? 誇り? それとも……家族? 少なくとも人は『すべて』の境界線を、人それぞれに決める事ができる。 それが真の『すべて』ではなかったとしても……。 Chapter3.1 復讐する者される者 前…

氏作。Part27スレより。

眠り羊の鎮魂歌 楽屋裏 恨み言がいっぱい アグリ「みんな、お疲れ様」 ラムザ「ホラーチックなお話も、たまには刺激的でいいですね」 アリシ「でも私なんていきなり死んで出番無さすぎですよ。トホホ」 みんな『アハハハハ』 ラヴィ 「何がおかしいッッ!!…

氏作。Part27スレより。

豪腕に吹き飛ばされたオルランドゥは、壁に背を叩きつけられた。 物置の狭い戸口を、異形の巨躯が突き破りながら突進し、獲物を圧殺せんとする。 だがさすがは雷神、一足飛びに異形の脇をすり抜け、エクスカリバーで肉をえぐる。 激昂した魔人が拳を振り下ろ…

氏作。Part27スレより。

「ラムザとラッドはどうした!? 一緒だったろう!」 「部屋にマラーク達がいなかった! それを探して来てみれば、貴様が!」 「誤解だ! ラヴィアンがマラークに追われていたから、敵だと思って――」 「だったらラヴィアンが犯人だろう! お前達二人の剣は血…

氏作。Part27スレより。

ガリッ、ゴリッ。鈍い切っ先が石床を削る。 ベキッ、ゴキッ。砕け散った肉片や骨を、正義の刃が撒き散らす。 「ぜはぁっ……はっ、はぁ……あぐっ。ぐ、おおっ! おアァッ!」 憤怒が、憎悪が、彼女を突き動かしていた。コレは、こうなって当然だ。死ね、死ね、…

氏作。Part27スレより。

華々しく2競技を制したラムザの活躍により、2-Cの面々は一層勢いづいた。 このあと行われた様々な競技においても、彼らの多くが目覚ましい活躍を遂げる。 1500m長距離走では、これまで数々の肉体労働系アルバイトで馴らした体力で 普段はおちゃらけたキャラ…

氏作。Part27スレより。

-星に願いを(ピアノソロ)- あの体育祭から、少し後。 夏の暑さもいよいよ本格的になり、畏高の生徒達は来たる夏休みへの期待と 迫る学期末テストへの不安を抱え、いそがしい日々を送っている。 その忙しさはしかし、当然教員たちにも同様に広がり、テスト…

氏作。Part27スレより。

−Little Gift− 時間を持て余し、思慮深げに考え込むその騎士は、とうに初老を迎えて久しいものの、 その肉体は未だ衰えを知らず、周りの者をも寄せ付けぬ近寄り難い程の荘厳なオーラを放っていた。 しかしながら、今はそれが逆に邪魔なのだと云わんばかりに…