2006-01-01から1年間の記事一覧

氏作。Part29スレより。

ネルベスカ神殿での戦いで聖石「キャンサー」を手に入れたラムザ一行。 ベイオウーフの悲願であったレーゼの呪いも解け、機工都市ゴーグへと帰還した。 天球儀を前に緊張の趣を隠せないムスタディオ。 労働八号起動の際の事件を思い出して身震いをする。 「…

氏作。Part29スレより。

汚いくさいは当たり前。ついでに言やぁ、むさ苦しい。 ただ面倒くさいという理由だけで風呂もずいぶんさぼってるし 最後に洗濯したのはいつなのかもあやしい服を適当に着てる。 徒弟奉公がきつくて逃げ出したやつ、地元で面倒おこして帰れなくなったやつ、 …

氏作。Part29スレより。

「おかあさま、りんごたべたい」 やわらかくてあたたかい手のひらが あたしのおでこと頬をさわって熱をたしかめる。 まだ頭がクラクラしてる。目をあけたくない。 足音がいちどとおざかり、しばらくしてまた近づいてきた。 「ほら、口をあけて」 甘くやさし…

氏作。Part29スレより。

ラムザです。 今、貿易都市ウォージリスにいます。貿易都市だけあって色々な品が目に止まります。 いつも戦いばかりなので今日はみんな自由行動って事にしてみました。 朝食の席で僕はラッドと一緒でした。 隣の席にはアグリアスさんがアリシアとラヴィアン…

氏作。Part29スレより。

陽射しは高く、けれど鮮烈で、地上にあるすべてのものを映し出す。 真っ青な空の下で真っ青な海が波打ち、その上を大きな帆船が駆けていた。 帆は強い風を受け、船を前へ前へと追いやる。 同様に風を受けて、彼女の日に焼けた金髪が腰の辺りで揺れていた。 …

氏作。Part29スレより。

「天駆ける風、力の根源へと我を導き、そを与えたまえ! エスナ!」 石化したラヴィアンとアリシアを治療するアグリアス。 ラヴィアンとアリシアは、アグリアスの勝利を信じていたため、勝利は当然と胸を張った。 そして未だ眠り続ける弓使いの暗殺者の手を…

氏作。Part29スレより。

ラヴィアンは対峙していた、弓使いの女と。 近づこうとすれば逃げられる。ジャンプすると回避に融通が利かず的になりかねない。 (とはいえ、このままジリ貧だと、弓で援護射撃される。イチかバチか!) 一足飛びに肉薄するラヴィアン。その直線的な機動に狙…

氏作。Part29スレより。

――闇があった。その中に、また、闇が居た。 「名前は」 「アグリアス・オークス。女だ。仲間が二人、詳細は不明」 「オークス? 聞いた名前ね」 「アレだ、異端者ラムザ一味の奴。でも死んだんだろ? 教会がそう発表した」 「暗殺の依頼が来たって事は、生き…

氏作。Part29スレより。

料理当番。人数抱えて旅をする一行に料理を得意とする者がいない場合、それは変わり続ける。 ラムザとラッドはガフガリオンの下働きをしたおかげで料理はそれなりに上手だ。 ムスタディオも独り者らしくそれなりに自炊はできる。 この前ラヴィアンが料理当番…

氏作。Part29スレより。

ゼルテニア城の教会跡。思い出の場所、悲しい場所。 行く義理はない。けれど未だ残るこの痛みを少しでも癒してくれるなら。 でも、この傷は癒えない。決して癒えない。 これからもずっと彼を苦しめ続ける、それが彼が彼女を愛していた証だから。 同様に彼女…

氏作。Part28スレより。

私の名はアグリアス・オークス。正義のために私は今日も戦う。 南天騎士団の男(名をディリータというらしい)にオヴェリア様が誘拐されたため、 私達は後を追うべく貿易都市ドーダーへ赴こうとした。 敵が待ち構えている可能性を考え、武器の手入れもしっか…

氏作。Part28スレより。

アグリアス・オークスは堅物だ。 どれくらい堅物かっていうとド田舎の深夜の赤信号でもちゃんと待つくらい堅物だ。 (赤信号なんてありませんよリアルやサイエンスじゃないんですから) そんなアグリアスだから、アウトローの仲間と、なかなかそりが合わない…

氏作。Part28スレより。

仲間を墓に葬るのは、これが初めてでもなく、また最後でも無いはずだった。 まばゆい夏の日差しとは対照的に冷え切った心で、私と彼は墓地を後にした。遠く、肩 を落としたような旅装の面々が見える。我々は隊列の最後尾にいた。 墓石には、何ひとつ刻まれて…

氏作。Part28スレより。

刹那の隙を見逃さず (闘いの旋律) 両者秘剣を突き撃ちぬ 直後四間(しけん)に駆け違い 互いに肩より血潮吹く アグリア残心気を抜かず ラヴィエル霊帝牽制す 回復呪文はアリシエル 三位(さんみ)一体の連携ぞ! (戦闘開始からここまで、散発的に客席から…

氏作。Part28スレより。

「デュライ白書」第11章 「ゾディアック・ソルジャーズ」との対照 −−−−−−「河の流れは支流が集まって海でひとつとなるが、真実の流れはその逆である。」−−−−−−ウイユヴェール訳注より 現在のイヴァリースでは余り知られていないが、オルダリーア(以下鴎国…

氏作。Part28スレより。

『それは、私の若き日のとびきりに素晴らしい思ひ出の一つである。私と友人の ヘツケナアとはその日、オオヴエルニユの女子修道院の客となつてゐた。 もちろん、この修道院の当時の評判から想像されるやうに、尼僧相手に やましひ事を働く為にそこに行つたの…

氏作。Part28スレより。

「…魔の手の者?全てを滅する天使?気が触れたか」 「…それで教権に背き、神聖なる教理を捨てたのか?」 「素直に降っていれば人の裁きだけで済んだものを…教会に背くとは…度し難い」 みんな、今、どうしているのだろう?捕らえられたのは僕だけなのか? 『…

氏作。Part27スレより。

「アグリアスさん……」 一糸纏わぬラムザが、アグリアスの上から覗き込んでいる。 その瞳は、情熱的に潤んでいた。 ラムザの女のように滑らかな肌は、興奮からか朱に染まっており、しなやかながらも 意外に逞しいその身体から、アグリアスのやはり一糸纏わぬ…

氏作。Part27スレより。

とある街のとある宿。 アグリアス・オークスはラヴィアンとアリシアの勧めで酒を飲み、いい感じにほろ酔い気分を楽しんだ。 「どうせなら、ラムザさんもお酒飲めるようになればいいのに」 「ですよねぇ。やっぱり殿方と一緒に飲むというのも、また……」 など…

氏作。Part27スレより。

前奏 昼食休みの終わりを告げるサイレンの音は、生徒達のしばしの休息に幕を下ろし その強く照りつける午後の日差しに、奮起するもの、辟易とするものを 隔てることなくグラウンドへ駆り立てた。 「ねぇ」 広いグラウンドで唯一、強烈な陽光を避けるのを許さ…

氏作。Part27スレより(一部エロパロFFTスレより)。

降りしきる激しい雨の中、少年は女騎士を背負い森の中を歩いていた。 少年の足取りは重く、疲労と苦痛によって今にも倒れそうであった。 「…う、うう……ラムザ…」 背負われていた女騎士が力なくうめきながら目を覚ました。 「大丈夫ですか、アグリアスさん…。…

氏作。Part27スレより。

手を伸ばした、けれど届かない。背伸びをした、でも届かない。 棒切れを拾って振り上げた、でも届かない。屋根に登った、でも届かない。 お姉ちゃんに訊いてみた。「どうやったら雲を掴めるの?」無邪気な笑顔で。 お姉ちゃんは訊いてきた。「どうしてそんな…

氏作。Part27スレより。

復讐……その甘美な言葉は心の隙間に忍び寄り、傷口を甘く熱く癒す。 その代償の恐ろしさを秘したまま……。 ああ、人の子よ。惑わされてはならぬ。復讐など人の手に余るものではない。 復讐の代償、その重みを実感した時はもう、手遅れなのだから。 Chapt…

氏作。Part27スレより。

生命。生命とは何か? 何よりも尊きものと人は言う。真実か否か? 知らぬ。人はまだ、それを知るに値する存在にまで上り詰めてはおらず、弱く儚い。 家族の悲報は悲哀を呼び絶望へと陥れる。 陥れられた少女は甘美なる果実に手を伸ばした。 果実の名は……“復…

氏作。Part27スレより。

『すべて』とはどこまでのものをさす言葉だろう? 地位? 財産? 誇り? それとも……家族? 少なくとも人は『すべて』の境界線を、人それぞれに決める事ができる。 それが真の『すべて』ではなかったとしても……。 Chapter3.1 復讐する者される者 前…

氏作。Part27スレより。

眠り羊の鎮魂歌 楽屋裏 恨み言がいっぱい アグリ「みんな、お疲れ様」 ラムザ「ホラーチックなお話も、たまには刺激的でいいですね」 アリシ「でも私なんていきなり死んで出番無さすぎですよ。トホホ」 みんな『アハハハハ』 ラヴィ 「何がおかしいッッ!!…

氏作。Part27スレより。

豪腕に吹き飛ばされたオルランドゥは、壁に背を叩きつけられた。 物置の狭い戸口を、異形の巨躯が突き破りながら突進し、獲物を圧殺せんとする。 だがさすがは雷神、一足飛びに異形の脇をすり抜け、エクスカリバーで肉をえぐる。 激昂した魔人が拳を振り下ろ…

氏作。Part27スレより。

「ラムザとラッドはどうした!? 一緒だったろう!」 「部屋にマラーク達がいなかった! それを探して来てみれば、貴様が!」 「誤解だ! ラヴィアンがマラークに追われていたから、敵だと思って――」 「だったらラヴィアンが犯人だろう! お前達二人の剣は血…

氏作。Part27スレより。

ガリッ、ゴリッ。鈍い切っ先が石床を削る。 ベキッ、ゴキッ。砕け散った肉片や骨を、正義の刃が撒き散らす。 「ぜはぁっ……はっ、はぁ……あぐっ。ぐ、おおっ! おアァッ!」 憤怒が、憎悪が、彼女を突き動かしていた。コレは、こうなって当然だ。死ね、死ね、…

氏作。Part27スレより。

華々しく2競技を制したラムザの活躍により、2-Cの面々は一層勢いづいた。 このあと行われた様々な競技においても、彼らの多くが目覚ましい活躍を遂げる。 1500m長距離走では、これまで数々の肉体労働系アルバイトで馴らした体力で 普段はおちゃらけたキャラ…