氏作。Part28スレより。






刹那の隙を見逃さず             (闘いの旋律)
両者秘剣を突き撃ちぬ
直後四間(しけん)に駆け違い
互いに肩より血潮吹く
アグリア残心気を抜かず
ラヴィエル霊帝牽制す
回復呪文はアリシエル
三位(さんみ)一体の連携ぞ!


(戦闘開始からここまで、散発的に客席からアグリアに声援が飛んでいる。
隣の男が「アグたんカッコイイよ!カッコイイよアグたん!」と繰り返しうなって
非常に気味が悪いので席を移る。ここでアグリアの描写が終わることを知っている観客たちは
ひとまず吟遊詩人に盛大なる拍手を送ってから静まった。)


さては残りの仲間達             (闘いの旋律)
ラムダ シダック ディオ ララァ
皆々一騎当千
無双無敵の戦士なり
人知を超えた魔獣とて
指令無ければ烏合の衆
四方(よも)に追われて散らされて
一頭ごとに屠(ほふ)られぬ!


隊長ラムダ石以ち(もち)て         (ラムダの旋律)
ライブラ覚醒心眼が
剣と魔法の遣り取りの
先を読みしは数十手
猛る魔獣ぞ哀れなり
既に己の心の臓
狙う守るの攻防が
詰んでいるとはつゆ知らず!


神技を操るシダックが            (シダックの旋律)
持てば棒とて真剣ぞ
得物選ばぬ剣聖の
振るう技こそ全剣技
魔獣ら寄りし刹那をば
狙い澄ました聖剣技
無双稲妻突き撃てば
三匹もろとも貫かん!


労働八号召喚し               (ディオの旋律)
機工士ディオは豪腕の
上に跨り(またがり)銃構え
人機一体隙は無し
魔獣と四つに組ませては
よく剛力を押し留め
手足の狙い過たず(あやまたず)
周りの味方を援け(たすけ)たり!


魔獣の東西南北と              (ララァの旋律)
丑寅(うしとら)巽(たつみ)未申(ひつじさる)
乾(いぬい)と合わせ八方に
閃く真言 虚空蔵(こくうぞう)
その閃光の陰(かげ)を舞い
実体を見せぬ褐い(くろい)影
知らせず殺すはエルメス
化身ぞララァの忍術(しのびわざ)!


喝采



瞬きする間に手下ども        (闘いの旋律)
血の池の中に倒れ伏し
残るは己一人のみ
アドラメレクは狼狽(ろうばい)す
苦し紛れの魔法撃ち
騎士ども散らせアグリアの
無明剣から届かない
距離を取ったが悪手なり!


追って踏み込むアグリアの          (アグリアの旋律)
距離では弱い無明剣
余波は段差に上らずと
見切って次手の気合い練る
しかしてアグリア叫びしは
「死兆の星の七つ影
経絡断!北斗骨砕打!」
アドラメレクを捉えたり!


(歓声)


地より突き上ぐ鋭利なる           (アグリアの旋律)
ヒトなら致命の聖光の
予想だにせぬ一撃に
激しくおののくアドラメレク
しかしてそこはルガヴィの
鬼の体の頑強さ
掠り(かすり)傷よとほざく間に
天使の二剣腹を薙ぐ!


(再び歓声)



よろめき呻く(うめく)アドラメレク     (アグリアの旋律)
ハッと殺気に見上ぐるに
アグリアの身よりほとばしる
剛の気迫に退く(しりぞく)が
平坦狭路の石橋は
剣技の好餌(こうじ)に他ならぬ
「気に満つ力震る(りきふる)、我が腕より
 閃光なす!無双 稲妻突き!」


自ら隘路(あいろ)に逃げ込んだ
愚者に逃れるすべも無し
凶暴無惨の霊帝
あえなく命数尽き果てぬ
「口惜し!未だ(いまだ)不完全
血塗らる聖使(ちぬらるじょうし)さえ居らば!」
身の内溢る(あふる)白光(びゃっこう)が
尽く時魔身 石に去ぬ(いぬ)!


喝采


戦い止みて静寂の              (挽歌の旋律)
アイグゥロスの城の堂
血振りて聖剣納刀し
城主の屍(かばね)の前に立つ
「兄者!」と駆け寄るラムダへは
掛ける言葉が見つからぬ
武辺武骨のアグリアは
初めて己を恥じるなり


更に切なき事とては             (挽歌の旋律)
彼の為とぞせし筈が
悪鬼といえど肉親を
切って捨てたる己をば
ラムダは恨むが必定と
思わば胸が張り裂けん
恋する女子(おなご)の両の手が
血で穢れたる苦悩なり


やっと「ラムダ…」とのみ問へば       (挽歌の旋律)
兄の死屍(しかばね)抱き締めて
応(こた)うるラムダ涙声
「アグリア殿には忝し(かたじけなし)
元より身内の不始末は
身内で付けるが道理なり
この不甲斐なき身に代わり
良くぞ討って下すった!」


之を聞きたるシダックは           (喜劇の旋律)
「是ぞ武門の鑑(かがみ)よ」と
褒めるそばから貰い泣き
しかしアグリアそれよりも
責められなかりし事よりも
ラムダにララァが寄り添いて
慰むる手が気に入らぬ
悲しき女子の性(さが)なるかぁー!?


(笑い声と共に、物語の終わりを知っている聴衆から万雷の拍手が降り注ぐ)


(拍手が収まってから老吟遊詩人はくだけた調子で歌い出した)


さては恋の道行きは
聖石巡る闘いは
どうなる事かと問われれば
全て応えてやりたいが
ここで話が壱巻の
終わりであるのが残念だ
今宵の続きはいずれまた
次の機会に願いたてまつるー!


(再び万雷の拍手。吟遊詩人は立ち上がり、
国王夫妻と、両側の聴衆に深々と礼をしてするすると退場した)









付録一:
・ゾディアック・ソルジャーズ粗筋


 主人公天秤座の戦士ラムダ・マコールブは名門マコールブ家の三男
剣の修行の旅の途中でロベリア王女の誘拐事件に巻き込まれる
ここで双児宮の戦士アグリア・ホークスと白羊宮の戦士ブラッド・ガリオンヌと
出会うが、三人とも自分のゾディアック・ソルジャーズとしての運命はいまだ知らない
三人は北天騎士団から南天騎士団に奪われた王女を追うが、更に王女は
グレバドス教会の手に落ちる。途中で金牛宮の戦士ディオ・ブナンドーが加わる
王女を追いかけて獅子臥城にたどり着いた四人を待っていたのは
ゾディアックストーン・スコーピオを使って魔人不浄王と化した
ドラキュリア枢機卿だった。
 既に覚醒していたディオの力によって枢機卿を倒しスコーピオを奪うが、
そのために異端者の汚名を着せられたラムダたちは妹であり処女宮の戦士
アルバ・マコールブの案内でゾディアック・ストーン・ヴァルゴを探しに
アバン修道院に行くが教会の手先の神殿騎士イゾルデ・タンヘルに一歩先を越され
アルバもさらわれる。ここでゾディアック・ストーン・アリエスと白羊宮の戦士
ブラッドが共鳴を起こすが、瀕死のウィクリフの願いが優先され魔人ベリアスが誕生する
ラムダは院長のサイモンから託されたゲルニカ聖典により教会の悪事を知る
 共鳴を起こしたブラッドの体には白羊宮のマークの刻印が浮かび上がる
ここで四人はお互いが十二宮の刻印を体に持つ人間であることを知り
異様な運命の巡り合わせに戸惑う


 双魚宮の戦士ディラーク・ゼルテニアーハがラムダの敵として現れ
ハーネス城でアルバと引き換えに聖石を渡すよう要求する。ハーネス城に向かう途中
城から脱出してきた天蠍宮の戦士ララァ・ゼルテニアーハと合流
(この時枢機卿の聖石スコーピオララァが共鳴する)し、ディラークと城の前で一戦す

城内に乗り込むが既にそこは魔人の狩場となっていた
魔人ベリアスと化したウィクリフと最後の戦いをするラムダ
勝利し聖石アリエスを得、ブラッドが覚醒し超戦士として目覚める
 一方神殿騎士イゾルデ・タンヘルは覚醒できぬまま父ヴォルマークが変化した
魔人ベリアスに惨殺され、聖石パイシーズをアルバに託すが
アルバはパイシーズを残してヴォルマークにさらわれる
 ララァは親の仇の養父バレンタイン公爵を倒そうとするが
返り討ちされそうになる所を兄ディラークの身代わりで救われる
ここで兄を殺されたララァが覚醒。スコーピオの力で公爵を瞬殺し
さらに兄を生き返らせる
 直後にジェミニの聖石を持つエルズムアと彼に召喚された魔物女セリア・レディの襲撃
を受ける
三人の覚醒した戦士とラムダたちの連携でなんとか撃退するも三人には逃げられてしまう
 仲間となったディラークらと共にハーネス城を後にするとき
聖石パイシーズと共鳴を起こしディラークが双魚宮の戦士として覚醒する


【中略】


 旧友南天騎士団団長のデルータ・ヒラルと会見したラムダは
そこで異端審問官の襲撃を受けるがデルータと共にこれを撃破する
 南北両軍の激突を防ぐためビースラ要塞に向かうラムダ一党
周辺に毒の粉が撒かれた混乱に乗じて要塞に侵入し、首尾よく雷神と呼ばれる
魔羯宮の戦士シダック・オーランドを救出すると
シダックの持っているライブラの聖石とラムダが共鳴し遂にラムダが覚醒する
 両軍の激突を阻むため要塞の水門を破壊する戦いに赴く一行
無数の兵士に対し、ラムダが全体の動き・弱点を読み
ディラークは水の中からピスコディーモンを無尽蔵に召喚し
ララァエルメス化して戦場をかき回し、大人数相手に一歩も引けをとらない
しかしなかなか水門の操作機にたどり着けず業を煮やしたシダックは
剛剣のアーマーブレイクの応用で直接水門を切り裂きにかかる
敵戦士にエクスカリパーエクスカリバーの偽物)を砕かれても
なお素手で剛剣を繰り出し水門を破壊することに成功する
(この大立ち回りはパーティー全員が縦横に活躍する見せ場で
後世に劇の演目として良く用いられた)


【中略】


 魔物女セリア・レディにいざなわれラムベリィ城へと侵入するラムダ達
魔人と覚醒戦士達の死闘は激烈を極めるが、遂に魔物女たちを倒す
エルズムアは一旦墓場に逃げ込みそこでルガヴィの正体を現しラムダ達を圧倒するが
ここに聖石サジタリウスを持つマリア・タンヘルが現れ、自らの誤解を悟り加勢
これを討ち取り、聖石ジェミニを得る
ここでジェミニとアグリアが共鳴し、アグリアが覚醒する


【中略】


 アイグロス城では新たに覚醒したアグリアが聖石の助けを借りて二騎の
エンジェルナイトを召喚。ルガヴィとなったディスダルクを一蹴し聖石カプリコーンを得る
これによりシダックが覚醒した。


【中略】


 この後ラムダ一党は、さらわれた妹アルバを追って
ミランダ寺院(ヴォルマーク、兄ザーバッグの屍と戦う)
・アバン修道院(神殿騎士ロハルと戦う)
・過去の死都ミランダ(神殿騎士クレタ・神殿騎士バーク
・統制者ハシュマリム・偽神ジョアラと戦う)
と転戦し、全てのルガヴィを討った
 飛空挺の大爆発(*)のエネルギーで運良く元の時代に戻ったラムダ一党であったが
グレバドス教会の追求の手は厳しく国を離れざるを得なかった(ここまでが第一部)



*:後世、これの為だけに大仕掛けのケレン舞台が作られ一大スペクタクルとして
呼び物になった。更に後年、ある時オルダリーア敗戦の直後、畏国での公演に対して
オルダリーア外交省は劇団に”畏軍の主力軍事力である飛空挺を
爆発させるのよろしくない”と通達を出したが、畏国側の元占領副指令が
「いけません、いけません!何をバカなことをやっているのです!
飛空挺が大爆発しないなんて、それは十二宮物語ではありません!」
と言ったので無事飛空挺爆発が演じられたのは有名な話である


 第二部は教会に追われるラムダ一党がラーナー海峡で教会の軍船と一大海戦を行う所から
始まり、鴎国に逃れてからは三組に別れ、時には集合し各地で様々な冒険をするのである
鴎国の田舎には「ラムダがミルクを飲んだ酒場」だの「シダックが素手で獅子を倒した岩山」だの
「ベオウルフとレーゼが一夜を過ごした洞穴」だの「ラムダとララァの子孫の村」だの
といった名所旧跡が山ほどあるが、歴史学者からは見向きもされない
 なにしろ二部からは非常に多くの異本があり、どれが真正のゾディアック・ソルジャーズ
なのかだれにも分からないのだ。もしかしたらベオウルフ本人にも分からないかも知れない
なぜならベオウルフは、畏国・鴎国土着の一地方民話を
別の地方でソルジャーズとして改変して語っていた形跡があるからだ
(ベオウルフがベイオウーフであったとするならばラムザの仲間であったはずの彼ですら
飛空挺墓場以後のラムザ達の動向を知らなかった可能性が出てくる)
 しかもどの写本でも話の最後では十二人の勇者達は寛大な鴎国国王に仕え
終生を鴎国の平和と繁栄に捧げた、となって終わるが
もちろん鴎国正史にそのような人物達の影も形も無い


 結局、第二部はどこからウソでどこまでが本当なのか判読できず
異端者ラムザ・ベオルブとその仲間達の行方も
歴史の闇に埋もれたまま、いまだ謎のままである・・・











付録二:
・十二宮戦士一覧


白羊宮の戦士:ブラッド・ガリオンヌ(偽名)


 もとガフ・ガリオンヌ傭兵団の一傭兵。ラムダと共に傭兵団を離脱する
闇剣技の使い手。ラムダの思想に共鳴するが、現実的な考え方を示すのが
パーティ内での自分の役目と考え、わざと以前所属していた傭兵団の団長の思想を語る
アリエスの力が発動すると闇と同化し影に潜ることが出来る。
名台詞:「しかしッて言うンじゃねェ!」



金牛宮の戦士:ディオ・ブナンドーとWork Eight(労働八号)


 機工都市ゴーグ出身の機工士。銃を操る。発見したタウロスが自分と共鳴することを知るが
バート商会に父親を人質に取られる聖石を要求される。ラムダの助けでからくも父親を取り戻すが
黒幕がドラキュリア枢機卿と知り、ラムダたちと共に獅子城へと向かう
タウロスの力が発動すると鋼鉄人形Work Eightを召喚して使役できる
その間本人は一時的に吸血鬼化する。彼の力が無ければ枢機卿を倒せなかった
名台詞:「URYYYYY!労働八号の前では貧弱貧弱ゥ!」



巨蟹宮の戦士:クラウド・ストライフ


 異邦人の傭兵戦士。記憶を失っており、どこから来たのか本人にも分からない
しかし常識を超えた絶大なパワーを誇り、巨大な剣を軽々と振り回す
普段はクールなフリをしているが抵抗無く女装するなど結構おちゃめな面がある
キャンサーの力が発動すると、リミット技という超絶剣技を放つ
名台詞:「あんたたちの名前なんて興味ないね」「あ・・・頭が痛い・・・」




双児宮の戦士:アグリア・ホークス(と天使騎士アリシエルとラヴィエル


 ロベリア王女の護衛女騎士。ホーリーナイトで聖剣技の使い手
後に鷹の戦女神と呼ばれる美人騎士。グレバドス教会にさらわれた王女を助けるために聖石を悪用する悪魔戦士たちとの
戦いに身を投じる。全ての悪魔戦士を倒すが教会からは異端扱いされたまま申し開きもできず、国を追われる羽目になる
ラムベリィ城で双子のアルケオデーモンを従えたエルズムーア侯爵から聖石ジェミニを奪った瞬間共鳴を起こし覚醒する
ジェミニの力が発動すると双子のエンジェルナイト(アリシエルとラヴィエル)を召喚できる
召喚以降アリシエルとラヴィエルはそのまま地上に留まる
名台詞:「ならば私が護ってみせる!」「今更疑うものか!私はお前を信じる!」
「人の夢と書いて儚い・・・もの悲しいわね」



獅子宮の戦士:ベオウルフ・カドミウム


 もとレオネイル聖印騎士団団長だが、横恋慕した司祭が誤って恋人に呪いをかけいずこかへ転送してしまったため
恋人を探す旅に出る。魔法剣の使い手。恋人探索をラムダたちに手伝ってもらった縁で、共に教会と戦う
聖ミュロンド寺院広間でヴォルマークと対峙した時に聖石レオと共鳴を起こし覚醒するが最後の最後までヴォルマークが
レオを所持していたためゾディアックの戦士としての活躍は遅れた
 レオの力が発動すると無尽蔵に魔法剣を放てる



処女宮の戦士:アルバ・マコールブ


 ラムダの同腹の妹。生後まもなく修道院に入れられロベリア王女の友となる
ヴァルゴを修道院で見かけた(しかしこの時点では戦闘力・精神力ともに低すぎて
共鳴は起こらなかった。)ために兄を修道院に案内するが教会勢力にさらわれる
 魔人たちとの最終戦でヴォルマークによって聖天使アルテマ降臨の寄り代とされるが
アルバの強い願いがヴァルゴと共鳴。ここに至って遂にヴァルゴの戦士として覚醒し
そのためアルテマと分離できた。覚醒し強力な戦力となったため一番遅れて覚醒したが
戦いの帰趨を制する重要な要因となったヴァルゴの力が発動すると、聖属性の魔力が大量に湧き出るので
聖属性魔法が無尽蔵に使える




天秤宮の戦士:ラムダ・マコールブ


 物語を牽引する主人公。天秤が象徴するように正義を重んじ、弱気を助け強気をくじく男
 武家の名門マコールブ家の三男。二人の兄とは母親が違う
修行の旅の途中でロベリア王女誘拐事件に巻き込まれその奪還に尽力する
ドラキュリア枢機卿を倒したために異端者の汚名を着せられ魔人との戦いの後、国に留まれなかった
 剣聖シダックと出合った時、彼のもつライブラと共鳴しゾディアック・ソルジャーとして覚醒
ライブラの力を発動させると、敵の弱点だけでなく思考まで読み取ることが出来る
名台詞:「ならば力ずくで奪ってみせろ!」 「ディオをやっつけろ(はぁと)!」



天蠍宮の戦士:ララァ・ゼルテニアーハ


 褐色の肌の少女。ゼルテニアーハ暗殺術の継承者。戦災孤児だったが
親の仇が養父バレンタイン公爵その人であると知ったため離反
ラムダ達と出合った時にドラキュリア枢機卿の持っていたスコーピオと共鳴しするが覚醒には至らず
バレンタイン公爵に兄ディラークを殺され覚醒スコーピオの力で公爵を瞬殺し、さらに兄を生き返らせた
スコーピオの力が発動すると永久ヘイスト状態になり、「化身ではなく女神エルメスそのもの」と呼ばれた
また、暗殺術の応用で人体の能力を極限にまで引き出すことが可能になり
活殺自在となる。同時に第六感が発達、他人の覚醒をも導くことが出来るようになる
名台詞:「あなたは目の前で繰り広げられている不正や悪事を見捨てておけないだけ。そこに代償なんて求めない…。」
エルズムーア「君は私の母になるべき人だ!」




人馬宮の戦士:マリア・タンヘル


 神殿騎士。剛剣を操る。悲劇の尼僧騎士。イゾルデ・タンヘルの姉にして
ヴォルマーク・タンヘルの娘。初めラムダを弟の仇と勘違いし付け狙うが
ハーネス城で魔人化したエルズムアを目の当たりにして誤解を悟りラムダ一党に加わる
弟を父に殺された上に聖ミュロンド寺院広間・飛行船墓場では魔人と化した実の父と
戦わなければならなくなったため悲劇の尼僧騎士と呼ばれるようになった
サジタリウスの力が発動すると超遠距離に剛剣を放つことが出来るようになり
「手」「足」をも狙うことが出来るようになる




魔羯宮の戦士:シダック・オーランド


 剣聖と呼ばれる剣豪。老いてなお盛ん。聖剣エクスカリバーを持ち全剣技を操るが剣を壊されても素手で剣技を放てる
南天騎士団を率いていたがグレバドス教会の陰謀により失脚。捕らえられていた所をラムダたちに助けられる
ビースラ要塞の水門を素手で切り裂く場面は一番の見せ場。以後ラムダたちと共に教会や魔人と戦う道を選ぶ
ラムダの兄ディスダルクと戦って得たカプリコーンと共鳴し覚醒。カプリコーンの力を発動させると
両手で同時に別々の剣技を発動させることが出来る。手が付けられない強さとはこのこと
名台詞:べスラ水門前にて「フハハハッ!若造め。偽りのっ、剣を砕きて浮かるるなっ!我が両手こそ真の聖剣!」
「聖剣抜刀!」




宝瓶宮の戦士:レーゼ・ドーラ


 もともとただの淑女であったが、ベオウルフとの恋仲を横恋慕したグレバドス教会の司祭が持っていた聖石の力でベオウルフを
ドラゴンにしようとした所を身を挺して庇いホーリードラゴンにされてしまう。自分と共鳴する聖石アクエリアス
ゴルランドの炭鉱で発見するも呪いを解除するには至らずその場でただ悲嘆に暮れるばかりであった
そこをベオウルフとラムダたちに救い出される。ネルベスカ神殿で発見された聖石キャンサーによって初めて呪いが解けるが
ドラゴンであった期間が長かったこともあり怪力とブレスの能力が残った
アクエリアスの力が発動すると、自由にホーリードラゴンに変身・変身解除できる




双魚宮の戦士:ディラーク・ゼルテニアーハ


 ゼルテニアーハ暗殺術の継承者。水を通して水棲動物を自在に操る
地上でもカエル・ヤモリなどの両生類を操る。始め妹ララァの言うことが信じられず
バレンタイン公爵に従うが、公爵に殺されそうになったララァを身を挺して庇い一度死ぬが
覚醒したララァによって蘇生する。イゾルデ・タンヘルがアルバに託した聖石パイシーズと共鳴し覚醒
しかし水のある場所でないと本領を発揮できないので普段は暗殺者の能力を生かし
中堅どころとして戦いを支える。聖ミュロンド寺院広間では噴水の流水から
いきなりマインドフレイアを呼び出したりして皆を驚かせた。第二部の始めで
畏国を脱出するときのラーナー海峡での海戦では戦場を縦横に駆け巡り
無数の教会側の軍船を沈めたのが一番の見せ場。パイシーズの力が発動すると
水中呼吸が出来るようになり海の王者リヴァイアサンまでも操る






  幕。






















  後書:
 ララァ真言を極細に収束させて「スカーレットニードル!」とか
 シダックが左腕で遠隔剛剣を放ち、間髪入れず肉薄して右手で近距離剛剣→「聖剣抜刀X(クロス)!!」とか、
 ベオウルフが無限の魔法力でリヴァイアサンを継続召喚し
そのタイダルウェイブに乗ってディラックリヴァイアサンを操ってアルテマに大ダメージ!という合体技とか
色々考えてたんですが、キリが無いのでひとまずここで終了です。



 物語の題名が「仮名手本十二宮戦士」なのか「ゾディアック・ソルジャーズ」なのかは
書いてる本人も分からなくなってしまいました(笑)
発表する直前に思いついて付けたんですが、ちゃんとつじつまを合わせないから
こんなわけの分からないことに(笑)
 ベオウルフの語った「ゾディアック・ソルジャーズ」という叙事詩を下敷きに
後世「仮名手本十二宮戦士」という劇が生まれた、としておいて下さい。

 本文は適当に即興のメロディーをつけて読んでください
一連(七五×八句)を歌の一番と考えて、やたら何番も続いていく歌だと考えていいです
三味線をBGMに講談師が一人で演じてるのを想像するのもいいですね。ラストの連などは嘉門達夫風に読むと・・・台無しです(笑)
 今更ですが、付録一と二は読まなくてもいいです。完全に趣味の世界です
 聖石との共鳴はご想像の通り八犬伝が元ネタ。正月のTV映画はよく出来てたなぁ。
 なお、作者は仮名手本忠臣蔵を見たことも聞いたことも無いです。似てないとか全然違うとか言わないでネ(笑)


 では、これで本当にお仕舞いです。


 二十七レスも 付き合い下さり
 感謝感激っ  亜具亜具ゥン!!