もみもみ士

氏作。Part28スレより。

仲間を墓に葬るのは、これが初めてでもなく、また最後でも無いはずだった。 まばゆい夏の日差しとは対照的に冷え切った心で、私と彼は墓地を後にした。遠く、肩 を落としたような旅装の面々が見える。我々は隊列の最後尾にいた。 墓石には、何ひとつ刻まれて…

氏作。Part24スレより。

雨は、もはや土砂降りの一歩手前となっていた。 街道を外れた森の中である。足もとは戦闘にはおよそ不向きであった。 おまけにこの雨。森の木々が天然の傘となってくれてはいるが、雨量はその防壁を突破 しつつあった。葉先に集まった水滴が、大きく重たい雨…