ギルロゼ珍道中

氏作。Part23〜スレより。

「急げ! 急がぬか!」 主人の狼狽した叱責を浴びながら、使用人は二頭のチョコボを必死に走らせる。 しかしながら、鞭を打たれること既に小半時に達しようとする今、豪奢な鳥車を引くチョコボは最早限界に近かった。 秋も深まって間も無く、夜の林道は冬の…

氏作。Part19スレより。

「大丈夫よアグリアス、私が見守っていてあげるから」 少女は微笑を浮かべて言った。 「アグリアス・オークス殿。閣下がお目通りになります。どうぞお入りください」 「はっ」 案内をした侍女に丁重に頭を下げ、金髪を短く纏めた男装の麗人は館の主の待つ執…

氏作。Part15スレより。

「アグリアスさん、行きましょうか♪」 「は?」 ラムザはそう言うとキョトンと目を丸くするアグリアスの手を無邪気な顔で引っ張る。 アグリアスは顔を赤らめ、ラムザにされるがまま付いて行くが、しかしやはり戸惑ってしまう。 「ラ、ラムザ一体、どこへ行く…

氏作。Part14スレより。

「な、なんだ、どうしたんだ?」 「むふふふふ、アグリアス様逃げてもムダですよぉ〜。」 「今日こそは私たちの言う通りにしてもらいますからね!」 「こ、こらっ!よせ、やめろッ!」 「じっとしてくださいよ〜」 「アリシア、足を押さえろ。」 女性部屋中…

氏作。Part12スレより。

或る少女の一日 春の陽気もうららかな或る日。 一人の少女が公園の近くの林の中で剣の修行をしていた。 美しい金髪を編みこみ、軽装ながら良く似合う青のタートルとスパッツ。 女の子としては長身で、顔立ちもぐっと大人び、スレンダーな肢体は年相応にはと…