氏作。Part29スレより。



轟々と降る雨の中、金色のきらめきが雨水を垂らして駆けていた。
それを発見したラムザ一行。
「あ! あれはライオネル城で別れたアグリアスさんだ。敵に追われている!?
 みんな、アグリアスさんを守るんだ! 行くぞッ!」
銀色のミスリル装備をしたラムザミスリルソードを掲げて叫ぶ。
資金不足のラムザ一行は未だミスリル装備が主体であった。
そんな中、アグリアスさんはゴールドヘルムにゴールドアーマーを装備している。
これなら戦力増強にもなるとラムザは喜んだ。


   勝利条件 騎士アグリアスを救助せよ
   READY!


ラムザ! どうして、ここに!」
「あなたたちを助けるために城の裏側から攻めようと思って。
 アグリアスさんこそ、どうしてここに?」
枢機卿が裏切った! いや、最初からラーグ公と内通していたようだ!
 城から脱出しようとしたがオヴェリア様だけ捕らえられてしまった!!
 なんとかお救いしようとしたんだがこの有様だ…!
 奴らはオヴェリア様を処刑しようとしている…。早くお救いせねば…!!」
「まずは、こいつらをなんとかしないと……!」
敵はミスリルより上等なプレイトメイルを着たナイトが二人。
さらに弓使い二人と雷雨の中猛威の雷撃を放つ黒魔道士が二人。
これはさすがに聖剣技使いのアグリアスさんがいても苦戦をしいられるとラムザは思った。
いかにアグリアスさんがゴールド装備とはいえ……おや? ラムザは目を見張った。
アグリアスが身に着けているゴールドーアーマー、やけに身体を包む範囲が広いというか、全身鎧?
そしてゴールドヘルム。あれはヘルムというよりサークレットじゃないか?
しかも蟹を思わせる突起が生えそろっている。変なデザインのゴールドヘルムだ。
まあゴールド装備なのには変わりはないのだからよしとして……。
「僕はボコに乗って突っ込む! ラヴィアンとアリシアアグリアスさんの所へ!
 ラッドは魔法、ムスタディオは銃で後方支援! アグリアスさんを守るんだ!」
一直線に救出に向かうラムザ達だが、アグリアスラムザ達の加勢を見て形勢有利と判断し、
足を止めて敵に向き直ってしまった。
「駄目だアグリアスさん! いったん引いてください!」
ラムザ達が来たのなら百人力! 我が剣の威力を見せてやる!」
そして近くにいた敵ナイトに一撃。
「積尸気骨砕打!」
「ぎゃー」
紫の小宇宙が敵を串刺しにし、次元を超えて黄泉比良坂へと放逐される。
「そうれ、お前も黄泉比良坂へ送ってやる! 積尸気骨砕打!」
「ぎょえー」
さらに敵弓使いがクリスタルすら残さず消滅する。
「100%デス発動ー!?」
アグリアスの超絶的なまでの戦闘能力に驚愕する面々。
そんな彼女目がけて敵ナイトのさんごの剣と、敵弓使いのライトニングボウと、
敵黒魔道士のサンダラ×2が襲いかかる。
しかしゴールドーアーマーがそのすべてを弾き返した!
「見たか! キャンサーの黄金聖衣の力を!」
「ゴールドアーマーじゃないのー!?」
そんな感じでアグリアスさんは通常攻撃でも光速剣でダメージ999カンストとかやってくれました。


そんな感じで破竹の勢いで次々と敵を薙ぎ倒していくラムザ一行。
ゴールド装備を超える鎧兜が手に入っても、アグリアスさんだけゴールド装備のままでした。
そしてついにオルランドゥ伯を仲間にするところまでやってきました。
アグリアスは満面の笑みで彼を迎える。
「雷神シドが仲間になってくれれば百人力です」
いえいえあなたがいればもう十分ですと仲間全員が思った。
「私のような老人より貴公等若き騎士の方がずっと戦力になるだろう」
オルランドゥはそう答えたが、アグリアスのワンマンチームで攻略してきたため肩身が狭い。
そんなオルランドゥが、ラムザの持ち物を見て声をかけてきた。
「おやラムザ、そこにあるのは聖石スコーピオではないか?」
「ええ、ドラクロワ枢機卿を倒した際に手に入れました」
「どれ、私に貸してみたまえ。代わりにリーブラの聖石を渡すから」
スコーピオとリーブラを交換するラムザオルランドゥ
そしてオルランドゥスコーピオを天高く掲げて叫んだ。


スコーピオクリスタルパワー! メーイクアップ!」


するとどこからともなく黄金の金属で作られた蠍が現れたかと思うと、
バラバラに分解して鎧のパーツとなりオルランドゥの身体を包む。
「うむ、しっくりくる。これからは雷神シドではなくスコーピオのシドと呼んでくれたまえ」
それからオルランドゥは相手の最大HPの15分の1を削る真紅の衝撃を光速で15発連発するアビリティ、
真紅光針(スカーレットニードル)を習得した挙句、アグリアス同様あらゆる攻撃を受けつけない黄金聖衣で、
まさに不死身の戦士と化したのであった。


その後、二人の最強黄金聖闘士を仲間にした一行は、完全に出番を二人に奪われて、
ろくに経験値もジョブポイントも稼げずおいてきぼりをくらうハメになりました。
そんなこんなでルカヴィ化した兄ダイスダーグを倒し聖石カプリコーンを手に入れるラムザ
ラムザよ、その聖石をかざして叫んでみろ。カプリコーンクリスタルパワー、メイクアップと」
「えー!? そんな恥ず……やだっ、何か怖い」
「いいからほれほれ」
オルランドゥの押しにやられ、ラムザは言われるがまま聖石をかざした。


「か、カプリコーンクリスタルパワー……メイク……アップ?」


するとどこからともなく黄金の山羊の(ry
バラバラに分解してパーツとなり(ry
「うわぁ……金ピカだ」
「うむ! 今この時より見習い戦士を卒業し、カプリコーンのラムザを名乗るがよい!」


名前:ラムザ・ベオルブ
ジョブ:見習い戦士→黄金聖闘士
アビリティ:ガッツ→小宇宙
新アビリティ習得:聖剣抜刀(エクスカリバー)……相手の装備を破壊しつつ光速で斬り殺す。装備無しの敵にも有効。



そんなこんなでいよいよ最終決戦。聖天使アルテマ降臨!
「ヴァルゴクリスタ(ry」
するとどこからともなく黄金の(ry
バラバラに分解(ry
「完全天舞宝輪! 完全なので一気に五感剥奪!」
一気に全滅の危機に陥る面々。
しかしそんな中、立ち上がる一人の少女。
「レオの聖石……この力を使えば! レオクリ(ry」
すると(ry
バラ(ry
「例え五感が剥奪されようとも私には究極の小宇宙セブンセンシズがある!」
『その通り!』
五感が剥奪されているため喋れないアグリアスが、仲間の小宇宙に直接語りかけ、立ち上がる。
そしてオルランドゥも同様に立ち上がる。
アグリアスさん! オルランドゥおじ様! 兄さん! 行くわよ!
 雷光電撃(ライトニングボルト)ー!」
『積尸気骨砕打ー!』
『真紅光針(スカーレットニードル)・アンタレス!』
『え、えーと……聖剣抜刀(エクスカリバー)!』
ウボァー……シカシ阿頼耶識ニヨリ復活!」


聖天使アルテマは聖大天使アルテマに変化した!


「ええいうっとうしい! こうなったらアグリアスさん! オルランドゥおじ様! アレを!」
『承知!』
『心得た!』
『ちょっ、三人とも何してんの……何その構え!?』
三人が一箇所に集まって構えを取る様を見てアルテマがわずかに退く。
「バ、馬鹿ナ……ソノ技ヲ使エバ未来永劫『異端者』ノ烙印ヲ……」
「すでに押されてるから気にしない! 聖アジョラが禁じた究極の影の闘法……。
 ア ジ ョ ラ ・ エ ク ス ク ラ メ ー シ ョ ン ! 」
ビッグバンに匹敵する閃光が飛空艇の墓場を崩壊させた……。


「……と、いう訳で私達の完全勝利ね! 兄さん」
「というか……黄金聖衣着てないみんなが死んじゃったんですけど……」
ラムザ、戦いに犠牲はつきものなのだ。私はアリシアとラヴィアンの分まで生きる」
「うむ! 若き仲間には申し訳ないが勝利を手にしたのだから名誉の犠牲だ」


こうして四人の黄金聖闘士の手によって畏国は救われたのだった。


   CONGRATULATIONS!
   THIS GAME IS COMPLETED!






「そうだ、どうせなら私達も阿頼耶識に目覚めて冥界に行って、
 死んだ仲間をハーデスに生き返らせてもらうっていうのはどう?」
「おお! さすがアルマ様、見事な妙案です」
「そうと決まればラムザ、とりあえず自殺しようか」
「えーっ!? 僕も自殺するのーっ!? やだっ、怖いよーっ!!」





   最終幻想戦術 冥王ハーデス冥界編へ続かない。
   完!