氏作。Part15スレより。


アル「みんなー、夕ご飯できたよぉ」
ラム「わーい。確か今日はアグリアスさんとの合作だっけ?」
アグ「そ、そうだ。ラムザのご家族に気に入っていただけるとよいが」
ラム「アグリアスさんが愛情を込めて作った料理なんだから大丈夫ですよ」

 食卓に集合するベオルブ一家。

バル「おお、確か今日はアグリアス君との合作だったな」
アグ(ラムザと同じ事を言っている。やはり親子だなぁ)
ダイ「何だこの珍妙な料理は。豚の餌か?」
アル「それはアグリアスさんが丹精込めて煮込んだシチューです」
ザル「この黒い物体は?」
アル「それはアグリアスさんが真心込めて作った仔羊のソテーです」
ダイ「ラム(仔羊)肉が黒コゲか。まるで今後の結婚生活を予感させるなぁ」
アグ(お義兄様ッ・゚・(ノД`)・゚・)
ザル「まあまあ。戦場ではもっと悲惨な食事が出た事もあったのだし、これくらい……なあ?」
アグ(お義兄様ッorz)
バル「……と、とりあえず食べようか。では皆の者、手を合わせなさい」

 手を合わせる面々。


アグ「いただきまー…」
ベオルブ一家「天にまします我等が神よ……うんぬんかんぬんなんたらかんたら」
アグ「………………」
バル「さて、お祈りもすんだしさっそく食べ始めようか」
ダイ「アルマの作った料理はどれかな? コレとコレと……」
ザル「とりあえずチーズフォンデュでもいただくかな。これならパン等を溶けたチーズにつけるだけだから安全だ」
ラム「ぼ、僕はさっそくアグリアスさんお手製のシチューから食べますね。ああ、美味しそうだ。……うっ」
アル「ラムザ兄さん、無理しないで」
アグ「も、申し訳ない……」
バル「最初から何もかも上手く行く人間などいないさ、今後精進しなさい」
アグ「お義父様っ・゚・(ノД`)・゚・」
バル「おや? このサラダはアグリアスが作ったのかね?」
アグ「ええ、自信作です。どうぞお食べ下さい」
バル「では頂くとしよう。ふむ、これは美味い。特にこのキノコが良い」
アグ「実は先着5名様半額セールの品でして」
バル「ほお。主婦たるもの、家計を助けるために節約も出来ねばならんからな、立派立派。ところで何というキノコだね?」
アグ「店の者は確かモスフングスと……」
ザル「何ぃ━━━━━━━━━━━━━━ !!??」
ダイ「ギクッ」
ラム&アル「?」
バル「ほお、モスフングスか……何やら聞き覚えがあるが、どうも頭がハッキリせんのう。この浮遊感、まるで天国にいるようじゃ」
アグ「それは良かった」
ザル「良くな〜い! 父上ッ、すぐ吐き出して下さい! ラムザは医者を呼べ〜!」


こうしてバルバネスは一週間入院する事になり、しっかりとモスフングスの解毒をした。
医師が言うにはサラダで食べた量よりあきらかに多い毒素が検出されたとか言われたが、何故なのかは分からなかった。
それと長兄ダイスダークの機嫌がしばらく悪かったそうな。
きっと父バルバネスに毒キノコを食わせたアグリアスに対する怒りだろう。父親思いの息子である。