氏作。Part15スレより。

■アイテム士
私の名はアグリアスオークス。全ジョブ制覇に燃える騎士だ。
世間じゃ聖騎士とか言われているが、別にそういう職業ではない。ジョブがホーリーナイトなだけだ。
だがこれからラムザと共に戦っていくには、ホーリーナイトの特性だけでは難しい。
なのでまずアイテム士を極めてみようと思う。おお、丁度ムスタディオが暗闇になったぞ。
目薬を刺してやろう。うりゃ! ヒュンヒュンヒュンヒュンヒュン……グサッ。
おお、見事に注ぎ口がムスタディオの目に刺さった。おや? なぜか暗闇のままだぞ。
よしもう一本、うりゃ! ヒュンヒュンヒュンヒュンヒュン……グサッ。なにー!? 『永久暗闇』になった!?
うーむ、アイテム士を極めるのは難しいものだな。




■ナイト
私の名はアグリアスオークス。全ジョブ制覇に燃える騎士だ。
前回見事アイテム士をマスターした。今度はナイトの番だ。
元々ホーリーナイトをやっているおかげで、今度のジョブは簡単にマスターできそうだ。
よーしそれでは早速ジョブポイントを貯めよう! まずは敵にスピードブレイク! スピードブレイク!
お次はパワーブレイク、マインドブレイク、マジックブレイク! さらに装備もぜーんぶブレイクだ!
……しまった、もうブレイクするものがない。これではジョブポイントを稼げないぞ。
普通に攻撃しては倒してしまうし、う〜ん……。そうだ、『ためる』をしているラムザにパワーブレイクをしよう。
これ、逃げるでない。間違えてヘッドブレイクなどしないから。うりゃー! パワーブゥレイィィィクッ!
わはは、これは気分爽快だ。力一杯斬りつけてもダメージを与えずにすむのだからな。
せっかくだから他のみんなにもブレイクしちゃえ。え? 分かってる、もちろんスピードブレイクはせんよ。
ラヴィアンとアリシアにマインドブレイク! ラッドにマジックブレイク! ラムザにパワーブレイク!
スタディオにもパワーブレイク! ラヴィアンにマジックブレイク! ラッドにパワーブレイク! アリシアにパワーブレイク!
ラムザにマインドブレイク! ムスタディオにヘッドブレイク! ラムザにウェポンブレイ……うお、装備武器ガードされたか。
え? 途中から装備ブレイクに変わってた? すまんすまん、途中から自分でも訳が分からなくなってな。
おや? なぜムスタディオが額から血を流しながら倒れているのだ?




■弓使い
私の名はアグリアスオークス。全ジョブ制覇に燃える騎士だ。
前回いっぱいブレイクしたおかげでナイトをマスター、今度は弓使いだ。戦技と弓の組み合わせは強力と聞く。
だが戦技はもう飽きてきたし、ちょっと違う戦い方がしてみたいかも。という訳でチャージ+20を習得してみた。
弓使い最強の攻撃アビリティだ。さっそく使ってみよー!
あ、逃げられた。また逃げられた。さらに逃げられた。即逃げられた。ムムム……チャージ時間が長すぎる。
おお! ムスタディオが『足を狙う』で敵をドンムブにしたぞ。よーし、そいつをそこから動かすなよ!
ギルを盗まれつつ、脅されたり悪口言われたり商談をしたり、軽く殴られてはチャクラで回復されたりしつつ、ターゲットを蹂躙。
そしていよいよチャージ+20の出番だ、食らえい!
……あ、間にいたムスタディオの後頭部に命中した。
そういえば私が装備しているのは自動弓。通常の弓のように人を飛び越えさせて矢を命中なんて真似できんわな。
ハッハッハ、これは一本取られた。では今度こそチャージ+20を……え、日が暮れてきたから今日はおしまい?
仕方ない、普通に敵の頭に矢を射して終わろう。えい。
スタディオが倒れてるから、今度は無事敵に命中したぞ。ばんざーい。



■モンク
私の名はアグリアスオークス。全ジョブ制覇に燃える騎士だ。
チャージだと効率が悪いので、結局戦技で弓使いを極めてしまった。もうブレイク飽きたー。
という訳で今度はモンクになって拳術だ。これなら使い勝手がいいから楽に稼げるぞ。
例えば毒になれば延々チャクラをやり続けられるしな。でも苦しいからその方法はパスね。
そこで今回は蘇生祭りを開催する。蘇生を繰り返せば繰り返すほど所得EXPは下がる。
無駄にレベルを上げずジョブポイントを稼ぐ良い方法だ。という訳でムスタディオ、死んでくれ。大丈夫、蘇生するから。
こら、逃げるな。大地の怒りがこの腕を伝う! 防御あたわず! 疾風、地裂斬! よーし、仕留めた仕留めた。
ではさっそく蘇生を……おや? ハイトが0.5ほどズレてるようだ。というか、同ハイトで隣接できる場所が無いぞ。
まったく、逃げたりするからこんな中途半端なハイトで死んでしまうのだ。おーい、誰かフェニ尾かレイズを……。
え? 今回はジョブポイント稼ぎのためにちょっとバランス無視した編成してるから蘇生方法がモンクの蘇生しかない?
……え〜と、どうしよう? 敵はまだそこそこ残ってるし……全滅させるの時間かかりそうだな。
あ、ムスタディオの頭上の数字が2になった。仕方ない、みんなで敵を電光石火でやっつけるぞ!
……え? ラムザは時魔道士+ガッツで、ラッドはギル取りしか覚えてないシーフで基本技セット?
そしてラヴィアンは見習い戦士で戦技セットしてるけど敵を即殲滅させるのには向いてなくて、
アリシアは風水士だけどうっかり合う地形が無くて話術セットしてるけど魔獣語セットしてないから今回役立たずだってー!?
「とりあえずアグリアスさんにヘイストかけますから、がんばってください」
………………やるしかないか。うおおー!




白魔道士
私の名はアグリアスオークス。全ジョブ制覇に燃える騎士だ。
前回一人で敵を殲滅したりして、何とかモンクもマスターだ。それとそろそろ魔法も覚えてみようと思う。という訳で白魔道士になった。
ケアルなんか覚えてもたいして回復しないし、ここはやはりホーリーだな。けど念のためレイズも覚えとく。
それでは戦闘開始! ホーリー! ホーリー! ホーリー! ホーリーホーリー! ホーリー
……おっと、いつの間にかMP切れてた。まああれだけ連発すれば仕方ないか。
アグリアスさん大変です、ムスタディオが隣接できない場所で戦闘不能に! モンクの蘇生が無理なのでレイズを!」
ごめんMP切れ。
「くっ、こうなったら……アグリアスさん、こっちへ! チャクラでMPを回復します!」
チャクラで? ラムザの現在のジョブはモンク。……OKすぐ行くチャクラかも〜ん!
「それでは僕は地烈斬で敵をまとめて倒してきますので、ラッドのチャクラで回復を」
えー!?
「僕も一応チャクラを覚えてはいるのですが、ラッドは攻撃系の拳術を覚えていないので。ではよろしくお願いします」
うう……残念。ラムザのチャクラによる発光で跳ね毛が光ってなびく姿が見たかったのに。
「……アグリアス、不機嫌そうな顔してんだよ。チャクラするぞ」
へーいへいへい。チャクラでMP回復〜、そしてムスタディオにレイズ〜、ほいミスった。
あ、ムスタディオの数字が1に。




■黒魔道士
私の名はアグリアスオークス。全ジョブ制覇に燃える騎士だ。
何だかんだで白魔道士をマスター。今度は黒魔道士の番だ。ムフフ、火力満天で楽しそうなジョブだ。
だが最初に覚えたのはトード。敵をハメるのに必要な魔法だから仕方ないか。本当はデスかフレアがよかったんだけどな。
ではいくぞ、トード! わっはっは、敵が蛙になったぞ。こりゃ楽しい、トード! トード! トード!
アグリアス! 間違えて俺にトードかけたりすんなよ!?」
スタディオが何か叫んでる。普段ロクな目にあってないからって被害妄想しすぎだ。ムカツクからトードしちゃえ。トード!
「ぎゃー……ゲコゲコ」
ふっ、貴様は言ったな? 間違えて俺にトードするな……と。つまり間違えず、わざとトードするならOKって事だ!
ざまぁみ……うお!? 急に洪水がー!? あ、なんだラムザが召喚したリヴァイアサンか。
いやあ、凄い洪水だったなあムスタディオ。……ムスタディオ?
「ゲロゲロ」「ゲロロンパ」「ケロロ〜」「ゲコゲコ」「ケロケロ」「ゲッコゲコ」
……おーいラムザ、どれがムスタディオだっけ? え、分からない? うーむ、どれを元に戻せばいいのやら?
蛙にした中にはやっかいな敵も混じってるから適当に元に戻す訳にも……。う〜ん……。
仕方ない、全部ぶちのめした後で元に戻そう。
こら逃げるな、戦闘不能にした後ちゃんと元に戻して蘇生してやるから。ラムザー、今度はオーディンでも召喚してくれ。
「ゲロー!」「ゲロロンパ!」「ケロロロロロロロ!!」「ゲコゲコー!」「ケロケーロ!!」「ゲッコー!!」
おお、蛙が小さすぎて斬鉄剣を当てにくいから、馬が全部華麗に踏み潰していったぞ。愉快愉快w




■時魔道士
私の名はアグリアスオークス。全ジョブ制覇に燃える騎士だ。
トードでハメたおかげで黒魔道士もマスター! お次は時魔道士の出番!
時魔道士の魅力といえばヘイスト? それともスロウ? ドンムブ? いえいえ、やはりメテオでしょう。
ショートチャージとテレポも覚えた事だし、これでどこか高くて安全なところからメテオでもやれば無敵無敵ぃ♪
と、ゆー訳で。大きな本棚の上にテレポしてメテオの詠唱開始〜!
おお、敵味方ともに私がやろうとしている事に気づいて慌てふためいておるわ。フフフ、アグリアス様大活躍の予感。
アグリアスさーん! こんな所でメテオなんか唱えたら大変な事に!」
大変な事?
「馬鹿野郎ー! ここは地下なんだぞ!? メテオなんか降らせたら天井が……」
あ、しまった。ごめんごめん。
「ふう、分かってくれたか」
本当にごめんね。もう手遅れだわ。
……その日、一つの教会がこの世から消えた。
地面に埋まった我々だが、何かウィーグラフって奴がルカヴィになって地面吹き飛ばしてくれたから助かりました。
ウィーグ……いや、魔人ベリアスさん。どうもありがとうございました。




■召喚士
私の名はアグリアスオークス。全ジョブ制覇に燃える騎士だ。
色々あってどうにか時魔道士をマスターしたので、今度は召喚士をやってみる。
ではいくぞ、モーグリ召喚! おお、フワフワモコモコしててプリティだ。ハグしてやる、ぎゅ〜。
ラムザー、この子ペットにしていーい?
「……駄目です。ちゃんと幻獣界へ返して上げてください」
ぶー、ラムザのケチンボ。
モグたんも私と一緒にいたいよな? え、病気のお母さんと幼い弟が腹を空かして待ってるって?
……これ私達の一週間分の食料。これを家族にたーんと食わせて上げなさい。礼なんていいよ、また回復よろしくね。バイバイ。
さて、モグたんも帰っちゃったしどーしようかな。お、ムスタディオとラッドが来るぞ?
「おーいアグリアス。実はちょっと怪我しちまってさ、召喚獣で回復してくれないか?」
モーグリは今呼び出したばかりだろ? だからフェアリーで……」
……怪我って、ちょっと指を切ってる程度じゃないか。それでフェアリー召喚してくれと?
…………………………まさかフェアリーの裸体が目的ではあるまいな?
『ギクッ』
ほーう、やっぱりか。
「い、いや違うんだ」「俺たちは本当にだな……」
そんなに裸が見たいならそんな遠回しな事せんでも、私に直接言えばいいのに。ちょっぴり筋肉質な裸体は芸術的で美しいぞ?
「なっ、なにー!?」「それってつまりアグリアスの……ご、ゴクリ」
ふふふ、見たいか?
『是非!』
よかろう、では見せてやる。よーく見ておくがいい。


大地を統べる無限の躍動を以て、圧殺せん! タ イ タ ン !
『呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン♪ 肉・体・美ッ! ムキムキマッチョメンのタイタン参上ぉー!』
「ぎょえー! どこがちょっぴり筋肉質だぁー! 筋肉ダルマじゃね〜か〜!」「ふんどしぃ〜! 目が、目が〜〜〜〜!!」
わっはっは、思い知ったか助平め。ありがとねタイタン、モグによろしく言っといて。




■シーフ
私の名はアグリアスオークス。全ジョブ制覇に燃える騎士だ。
モーグリとタイタンを召喚しまくったおかげで無事召喚士をマスター。お次はシーフだ。
さっそくギル取りを覚えて敵からひたすら巻き上げる。わはは、今晩は酒盛りだな。ギルがこんなにガッポガポ。
さらに装備盗むシリーズも完全習得。これで身包み剥いでさらに大儲けだ。
そしてMove+2も習得し機動力アップ! わはは、楽しすぎるぞシーフ。最高だぁー。
「つかシーフを最高って言うのって、騎士としてどうよ?」
Expを盗む。
「わっ、何すんだよ! もーちょいでレベルアップだったんだぞー!」
うるさいぞムスタディオ。次邪魔をしたら……もっとすごい物を盗む!
「なんだとー!? やれるものならやってみやがれ!」
髪を盗む。
「痛って────────ッ! 髪、俺の髪が〜!」
わはは、また少し凸が広くなったな。似合うぞ。
「2人とも、いったい何を揉めてるんですか?」
「あ、ラムザ聞いてくれよー! アグリアスが俺の髪を……」
「ええ!?」
スタディオから事の詳細を聞かされた途端、ラムザは己の跳ね毛をギュッと押さえた。
……貴公もそれがお気に入りなのだな。




■話術士
私の名はアグリアスオークス。全ジョブ制覇に燃える騎士だ。
固有アビリティ『髪を盗む』をムスタディオにやりまくってたら、いつの間にかシーフをマスターしていた。
なので話術士になってショップで商談し、毛生え薬を値切って購入しムスタディオにプレゼントしてやった。
なぜか泣き出したが、きっと喜びの涙だろう。うん、間違いない。
そして移動中盗賊に襲われたので、張り切って参戦する私とムスタディオ。
おお、カウンターをセットした敵のブレイブが高いようだ。やっかいだな、よし私に任せろ!


 お ど す 。


……お? ブレイブ90以上あったナイトが一発でチキンになったぞ?
しかも範囲攻撃でもないのに近くにいたムスタディオとラッドまでチキンになっとる。
まあいいや。次はあそこにいる陰陽士を何とかしよう。ステータス異常がやっかいだから、魔法を唱えられないようにしなくては。


 悪 口 。


……お? 顔を真っ赤にしてバーサクになったと思ったら鼻血を噴出して白目向いて倒れたぞ?
あまりに怒り過ぎて脳の血管でも切れたのだろうか? 高血圧って恐いね。
さてお次はどいつに話術をかけようかな?
アグリアス! お前ちょっとは相手の事を考えて話術使えよ!」
お、ムスタディオが人間に戻ってる。しかしお前の言う事は解せん、敵を気遣ってどうしろというのだ?
よし、軽く苛めてやれ。


 死 の 予 言 。


……お? 死の宣告状態にならず奇声を発しながら胸を抑えて戦闘不能になったぞ?




■陰陽士
私の名はアグリアスオークス。全ジョブ制覇に燃える騎士だ。
いっぱいお喋りしてたらいつの間にか話術士マスターしちゃってた。楽しかったのに残念である。
お次は陰陽士を極めてみよう。陰陽術はステータス異常を与えるため、ジョブ制覇する上で非常に便利なアビリティだ。
とりあえず夢邪睡符さえ覚えておけば後は適当でいいようだし、好みの術を覚えよう。よし腐生骸屍だ!
「で、そいつで俺をアンデッドにする気か」
HAHAHA、被害妄想がたくましいなムスタディオ君。全然そんな事考えてなどおりませんよ?
敵をアンデットにすれば君の邪心封印で石化とかもできるじゃないか。コンビネーション、いいね!
「……俺、今黒魔道士なんだけど」
HAHAHA、気にしない!
そんなこんなで戦闘開始。
この前仲間になったラファが言いました。
「五十年戦争で命を失った者たちが未だ成仏できないようね…。現世に残した未練と共にもう一度、黄泉の国へ戻りなさい!!」
ユーグォの森はアンデットがいっぱい!
スタディオ君、ファイア系覚えてるかい? それとトードも。
「いや……トード覚えようとしたんだけど、間違えて1つ下のデス覚えちまった。で、ジョブポイント使い切っちまった」
役立たず。
「お前もなー」
残念! 私が腐生骸屍を習得したインパクトで忘れてるだろうが、その前にちゃんと夢邪睡符も覚えてるもんねーw
「チクショー・゚・(ノД`)・゚・」
「こらそこ! 戦闘中に会話なんて……ああ! アグリアスさん危なーい!」
へ?
『腐っても黒魔道士……カ〜エ〜ル〜の〜き〜も〜ち〜! トード!』
ボフン。
「ああ〜。今のメンバーじゃ状態異常を直す方法が無いのに! 仕方ない、ムスタディオと一緒にその辺に隠れててください!」
「……役立たずが増えたな」
……ゲロ。




■風水士
私の名はアグリアスオークス。全ジョブ制覇に燃える騎士だ。
何だかんだで陰陽士をマスターし、今度は風水士になった。そしてさっそく攻撃力UPを習得&セット。
それでは風水士マスターを目指して行ってみよー!
命脈は無常にして惜しむるべからず…葬る! 不動無明剣!
鬼神の居りて乱るる心、されば人 かくも小さな者なり! 乱命割殺打!
死兆の星の七つの影の経絡を立つ! 北斗骨砕打!
大気満たす力震え、我が腕をして閃光とならん! 無双稲妻突き!
天の願いを胸に刻んで心頭滅却! 聖光爆裂破!
命脈は無常にして惜しむるべからず…葬る! 不動無明剣!
鬼神の居りて乱るる心、されば人 かくも小さな者なり! 乱命割殺打!
死兆の星の七つの影の経絡を立つ! 北斗骨砕打!
大気満たす力震え、我が腕をして閃光とならん! 無双稲妻突き!
天の願いを胸に刻んで心頭滅却! 聖光爆裂破!
命脈は無常にして惜しむるべからず…葬る! 不動無明剣!
鬼神の居りて乱るる心、されば人 かくも小さな者なり! 乱命割殺打!
「おいちょっと待てそれは風水士として正しいのか?」
死兆の星の七つの影の経絡を立つ! 北斗骨砕打!(即死発動)
大気満たす力震え、我が腕をして閃光とならん! 無双稲妻突き!
天の願いを胸に刻んで心頭滅却! 聖光爆裂破!
よし、風水士マスター!




竜騎士
私の名はアグリアスオークス。全ジョブ制覇に燃える騎士だ。
前回一度も風水を使わずに風水士をマスターしてしまった。色々ツッコミどころはあるだろうけど別にいいやw
今度のジョブは竜騎士だ。槍の威力は高いしジャンプは強力だしなかなか良いジョブだな。お、ムスタディオも竜騎士になったのか。
「ああ。お前がジャンプで間違えて俺を攻撃しないよう、お前のジャンプ中は俺もジャンプする事にした」
だから被害妄想たくましすぎだって。お、突然モンスターが出てきたぞ。ラムザが留守だから私が指揮を執る、いいな?
んじゃラヴィアリとマラークとムスタ、迎え撃つぞー。
この攻撃力を生かして敵を皆殺しにしてやる! さて、今回のランダムバトルの相手はモルボルか、楽勝楽勝。
ではジャンプだ、とーう!
…………。
…………。
…………おや? 私のジャンプ誤爆を食らいたくないからムスタディオもジャンプするはずでは? まあいいや。
…………。
…………。
とーう! ズシャ! わはは、モルボル一匹仕留めたぞ〜。さぁて、残りの敵は……。
残りの敵──モルボルグレイト5匹。
味方の状態──ムスタディオ石化暗闇混乱睡眠。マラーク石化カエル。ラヴィアン石化暗闇オイル。アリシア石化混乱沈黙毒。
わーお、見事に全員『臭い息』でやられちゃってるぅ〜w
……………………1人で残り全部相手にしろって事ですか。ステータス異常防御何も無いのに1人でですか。
ジャンプのタイミングが命。臭い息を食らう前に跳び、臭い息を放つ隙をもらわないように着地し、また跳ねる。
それしかない。だがやれるだろうか? 竜騎士になったばかりで、ジャンプをまだ使いこなせない自分。
だがやるしかない。臭い息でやられるなど屈辱だ、行っくぞー!




■侍
私の名はアグリアスオークス。全ジョブ制覇に燃える騎士だ。
前回の戦いで見事ジャンプを完璧に使いこなし、無事竜騎士マスターをした。
だがさすがに疲れたよ、チャージタイムの計算で頭グルグルだ。
今度は侍だから特に頭を使わず敵をぶった斬ってればいいし、安心安心。
でもちょっぴり『引き出す』に興味あったり……。いやもちろん白刃取り習得が最優先だとは分かっているのだが、でもちょっとだけね。
……と、ゆー訳で。見事エルムドアから盗んだ『正宗』でちょっと引き出してみようと思う。
あのエルムドアから武器を盗めるとは思えなかったが、まさかあんな方法で盗めるとは。我ながらよく思いついたものだ。
どんな方法なのかは絶対に内緒だがな、オヴェリア様にだって言えない。
もし言ったら3年前のオヴェリア様シルクパンティ盗難事件のトリックがバレて犯人が……ゲフンッ、ゲフン。
あー、ではさっそく引き出してみようと思う。
怒れる剣、我が身をもって鬼となれ。生きるは地獄! 正宗!
おお、発動したした。リジェネとヘイストがかかったぞ。
そして正宗が壊れたぞ、と。
……………………………………………………さて、今日は燃えないゴミの日だったな。




■忍者
私の名はアグリアスオークス。全ジョブ制覇に燃える騎士だ。
正宗紛失事件の真相は闇の中に消えた。犯人を隠すため、忍者になって色々裏工作をしてみたりもした。
それにしても、ムッフッフ。ニンジャの機動力は素晴らしいな、移動がこんなに楽しいとは。
さっそく敵を発見。遠くから武器投げだ! ではメリアがモンクになってる隙にパクッといたセイブ……。
「待て、投げるな」
HAHAHA、冗談さ!
「……どうせそれ投げたのを俺の仕業にするつもりだったろ? 俺も忍者になってるからな」
だから被害妄想たくまし過ぎるぞムスタディオ君。
「そこで君呼びすんのがすっげぇ怪しいんだけどな。笑い声もなぜかアルファベットだったし」
まあ細かい事は気にするな。それよりも忍者の二刀流で敵を仕留めに行こう。
お前の狙撃と私の戦技で敵を無力化しジョブポイントを稼ぐ作戦だからな。
「了解。んじゃさっそく……おっとしまった、敵がシーフの帽子かぶってら」
それでは狙撃が役に立たんな。ではヘッドブレイクで壊してくる。うりゃ〜! ヘッドブレイク! ヘッドブレイク!
「一撃目で帽子壊して二撃目でクリティカル出して敵倒してんじゃねえよ」
よくある事さ! あっちの敵はシーフの帽子かぶってないからそっちよろしく。
「へいへい……」
さてと。それでは適当にブレイクしよ……ムッ!? 物陰に敵が……ムスタディオを狙っている!?
いかん、ムスタディオは気づいてないぞ。しかも敵は弓使いですでに矢を放つ体勢、叫んでも間に合わん!
投げるもまだ使い慣れてないから当てる自信が……。こうなったら……懐から手裏剣の束を取り出しそのまま投げ〜!
「ぎゃー(CV弓使い)」「ぐえ〜(CVムスタディオ)」「ウボァー(CV皇帝)」「ぶるぅぅぅあああぁぁぁぁぁ!!(CV若本)」
おお、何かついでにいっぱい仕留めたぞ。
「痛ってーな! いつもいつも敵ごと俺を攻撃しやがってー!」
ムッ、それは違うぞ。普段はお前を狙ってイタズラ半分で攻撃してるが、今回は……。
「うるせー! ラムザに頼んで今度からお前と組まないようにしてもらうからな! お前が前衛の時は俺は後衛! お前が後衛の時は俺は前衛だ!」
な、なんだいなんだいせっかく助けてやったのに。そっちがそーゆー態度ならこっちだってプイしてやるんだからな!




■算術士
私の名はアグリアスオークス。全ジョブ制覇に燃える騎士だ。
前回からムスタディオと一言も口を利いてない、別にいいけどね。そうそう、忍者もマスターしたぞ。
私はついに算術士になった。エルメスの靴を装備して、後ろからの〜んびり算術算術。楽なジョブだ。
ちなみにムスタディオは忍者のまま前線で戦ってる。刀装備で攻撃力を上げているからかなり戦力になってるようだ。
忍者のムスタディオと違い、算術士の私は遅い遅い。算術のアビリティも少ししか習得してないから狙える敵も少ないしな。
いつも騒いでばかりだったし、たまにはこういうのも悪くない。
ああ……平和だなぁ。
「メリアドールさん、チャクラを!」「やべっ、召喚が来るぞ! 誰か止めろ〜!」「チャクラは後よ! 先にあいつを倒すわ!」
「マラークにトードがぁ!? フェイス低いのにかかってんじゃねー!」「ラムザが戦闘不能に! 蘇生しろ〜!」「ゲッ、囲まれた」
前線は激戦だなぁ。まあがんばれ。お、チャージタイムきたぞ。それでは上手く敵だけに当たるようホーリーでも……。
むっ、大勢の敵を狙うとムスタディオを巻き込んでしまうな。……仕方ない、敵一人にしかかからんがレベル5ホーリーを……。
よーし、見事敵を一人仕留めたぞ。じゃ、みんながんばれ〜!
……お? ドンムブ状態のメリアドールがこちらを見て何か叫んでる。戦いの音がうるさくて聞こえんな。
あ、ムスタディオが瀕死の敵を無視してこっちに向かって走り出した。前線放棄すんなボケ。
アグリアス! 後ろだぁー!」
……へ?
くるり、と後ろを振り向く。敵忍者が音も無く忍び寄り、忍者刀を私の心臓目掛けて突き刺そうとしていた。
やばい、算術士の身体能力じゃとても避けられない。死ぬのか? こりゃ死ぬな。何て事だ……こんなところで。
まだオヴェリア様を助けてないのに、まだ全ジョブマスターしてないのに、まだイヴァリースに平和を取り戻していないのに……。
「うおおー!」
死を覚悟した瞬間、私の頭の横を、白刃が飛んだ。刃は敵忍者の身体に刺さった。
スタディオが刀装備のアビリティで装備していた、正宗だった。
アグリアス……大丈夫か?」
心配げに声をかけてくるムスタディオ。私は呆然とムスタディオを見つめ、小さくうなずいた。
その日から、またムスタディオと話をするようになった。




■踊り子
私の名はアグリアスオークス。全ジョブ制覇に燃える騎士だ。
仲間のサポートのおかげで算術士をマスター。今度は踊り子になった。
仲間の前で踊るのは少々恥ずかしいものだな。今踊ってるのはネイムレスダンスで、踊っている私の警護をしているのはムスタディオだ。
うぅ……何か踊りづらい。こらムスタディオ、こっち見るな。
「悪い。でも、つい……な」
つい……じゃない、下手なダンスを見られて恥ずかしいではないか。
「……そうか? 俺はダンスの事よく分からないけど、下手だとは思えないな。むしろ……その」
言わんでいい。
「べ、別に悪い事を言おうとした訳じゃ……」
だ か ら 、言わんでいいのだ。言われたら踊れなくなるではないか、阿呆。
「………………」
………………。
「………………」
………………コラ、黙るな。気まずいではないか。
「そ……それもそうだな。え〜と、もうすぐ全ジョブマスターだな。がんばれよ」
……ああ。
「全ジョブマスターしたら、もうアグリアスに攻撃される事も無くなるんだろうな。平和が戻ってくるぜ」
フフフ、それはどうかな? また何かしちゃうかも。
「えー、マジかよ?」
ハハハ、まあ殺さないよう気をつけるさ。
「そうしてくれ」
アグリアス! サボってないでちゃんと踊りなさいよ! まだカエルになってない敵いるのよ!」
おっと、会話に夢中で踊りが止まっていたようだ。メリアドールに叱られてしまった。
それでは踊り再会。踊り中、しっかり守ってくれよムスタディオ。
「おう!」




■ものまね士
私の名はアグリアスオークス。全ジョブ制覇に燃える騎士だ。
踊り子もマスターし、役に立たない『飛行移動』も習得した。
そしてついに念願のものまね士になった!
 ・
 ・
 ・
覚えられるアビリティ無し!
ものまね士マスター! 完!




ホーリーナイト
私の名はアグリアスオークス。全ジョブ制覇に燃える騎士だ。
ついに全ジョブマスターかと思ったが、うっかりホーリーナイトを忘れていた。
これからホーリーナイトでルカヴィと戦ってく訳だし、しっかりマスターしないとな。
……さて。
見習い戦士と機工士と天道(冥)士と剣聖とディバインナイトのおこぼれジョブポイントが9999貯まってる。
はいホーリーナイトマスター。
これにて無事全ジョブ制覇完了だ! 後はルカヴィを倒すだけ!
すべてのジョブで輝くマスターの証の星、星、星。実にビューティホーだ!
わはは、嬉しいなったら嬉しいな。ホレ、ナイトも白魔道士も算術士も風水士も侍も話術士もモンクも召喚士も……。
…………………………あれ?
おかしいな、召喚士がマスターになってないぞ? アビリティ習得で見直してみても全部習得してるし……。
そうだ、アビリティ習得じゃなくって、普通にアビリティを見るだけでやってみよう。
…………………………む、召喚の一番下に空きが? しかも召喚獣の情報が分からん。
これはいったい……。
何としても謎を解き、ジョブ制覇をしなくては!




■もう一度召喚士
私の名はアグリアスオークス。全ジョブ制覇に燃える騎士だ。
ディープダンジョン最下層まで到達した我々は、サーペンタリウスとかいうルカヴィと戦闘になった。
ちなみに今の私のジョブは召喚士。
一番下の空きがラムザの見習い戦士のアルテマと状況が酷似しているため、召喚士のコレもラーニング習得ではという推測した。
誰が、いつ、最後の召喚をやってくるか分からない。故に常時召喚士でいるのだが……ついに、最後の召喚獣がきた。
前線で戦っていたオルランドゥ伯を一撃で屠る最強召喚『ゾディアーク』……。何としてもマスターしなくては!
だがまともに食らえばラーニングする前に死んでしまう。あのオルランドゥ伯でさえ倒れたのだ、召喚士の私では……。
「俺に任せな」
おお、ムスタディオ。何か策が?
「俺の二刀流装備の銃で、奴にマインドブレイクを連発してやる。そうすりゃゾディアークのダメージも減るだろ?」
ナイスアイディーア、ムスタディオ。
「という訳で、他の雑魚は任せたぜ。ラムザオルランドゥ伯、メリアドール」
「やれやれ、仕方ないなあ」「この私を一撃で倒す究極召喚……無事マスターしてくれたまえよ」「協力して上げるんだから、後で紅茶でもおごってちょうだい」
3人の剣士が雑魚を引きつける。その間、ムスタディオはひたすらマインドブレイク。
奴はムスタディオの行動に気づき、ゾディアークの体勢に入った。ターゲットになったのは、ムスタディオ。
「よっしゃあ! アグリアス、俺の側に来い!」
私はムスタディオにしっかりと寄り添った。
……耐えてみせる、ゾディアークが放つ最強の一撃を。
大丈夫、耐えられる。ムスタディオと一緒だから。
『絶対なる原理を知らしめたまえ 偉大なる戒律の王… ゾディアーク!』
凄まじい閃光が、私達を包んだ。五体を引き裂く強烈な衝撃。それでも、私の肩を抱き支えてくれるその腕のおかげで……私は立っていられた。
……………………………………ありがとう。おかげでラーニングできたよ。その証拠を、今見せてやる!
絶対なる原理を知らしめたまえ 偉大なる戒律の王… ゾディアーク
今度は逆に私がゾディアークを召喚する。
最強の閃光を浴び、サーペンタリウスは灰燼と化して消えた……。
こうして、私はすべてのジョブを制覇した。





■ジョブ制覇したのでホーリーナイトに戻ってみる
いよいよ、オーボンヌ修道院にてヴォルマルフ達との決着だ。
この戦いが終われば……みんなとお別れか。何だか寂しいな。
そう呟くと、ムスタディオはそっぽを向きながら言った。
「これでよーやくアグリアスのイジメから解放されるって訳だ」
……そうだな。
時に、ムスタディオ。私は別にお前を嫌って苛めてた訳ではないぞ。
「へえ、初耳」
お前相手だと無茶できる……という事だ。
「……そうか」
………………。
「……まあ、もうちょい控えめに無茶して欲しいもんだな」
留意しよう。
「さあ、もうすぐオーボンヌ修道院だ。いよいよ最終決戦、がんばろうぜ!」
ああ。すべてはこの日のためこの時のため、巨悪を討つために戦い抜いてき、己を鍛え上げてきた。
ジョブ制覇した我が力を見せてやろう!




■エピローグ
ひゅるりら〜、と風が吹いていた。
瓦礫をえっちらおっちらと運ぶヴォルマルフ達。
アルマ様は麦茶を淹れている。
「……何してるの?」
ラムザの問いにヴォルマルフは答えた。
「オーボンヌ修道院の地下にある魔法陣を利用して異世界に行きたいのだが、埋まってしまっていてな」
「ああ、そういえばずいぶん前にアグリアスさんのメテオで……」
「みんなで一緒に瓦礫をどかしてる間に奇妙な友情が芽生えてしまってな。アルマにも協力してもらってる」
「労働って楽しいわよ、兄さん」
……その後、イヴァリース最大の土木作業集団が誕生し大活躍したとかしないとか。
ちなみにその中にベオルブ家の末娘にそっくりな女性もいたとかいないとか。
そして土木作業集団のリーダーは某神殿騎士団長にそっくりだったとか。


そんな訳で戦争も終わり、イヴァリースに平和が戻った。
ラムザはアルマが心配で、メリアドールは改心したヴォルマルフと仲直りするため、土木作業集団についていった。
他のみんなもそれぞれの道を歩き出した。みんなそれぞれの平和を手にしたのだ。
「俺は平和を手にしてないけどなー」
それはどういう意味だムスタディオ?
「そりゃお前と一緒にいるからだよ! 毎日毎日ジョブ関連の騒ぎを起こしやがって!」
HAHAHA、器が小さいなムスタディオ。それではこれから私と一緒にやっていけんぞ。
「むしろ俺じゃなきゃ今日まで一緒にやってこられなかったんだよ!」


そんな訳で、私はまだムスタディオと一緒に楽しく暮らしている。
ついでにもうすぐ機工士をマスターできる。私が機工士になれたのもムスタディオのおかげだ。
さて、機工士をマスターしたら次は何になろうか? そうだな、例えば花……。
「まっ、まさか花嫁……!?」
花売り?(スラムにいたあの人みたいな)
「がっくーん」
……なんてね。ちょっと意地悪が過ぎたかな?


これからもよろしく頼むぞ、ムスタディオ。


ジョブ制覇で行く! 完!















■ジョブ未制覇
私の名はアグリアスオークス。全ジョブ制覇に燃える騎士だ。
だが今やその野望は潰えようとしている。
ある日、私はラムザに呼び出された。そしてラムザから告げられた言葉。
「除名します」
なぜ、私が?
「僕達の旅の目的は戦乱を影から操る悪を討つ事です。強くなるためでもジョブ制覇するためでもない……。
 アグリアスさん、最近のあなたの行動はあまりにも……。残念ですが、ここでお別れです」
確かに最近の私はジョブ制覇に躍起になりすぎていたかもしれない。
どこで間違えてしまったのだろう?
私はただオヴェリア様を救うために強くなりたいと、仲間を守るために強くなりたいと思ってジョブ制覇を目指したというのに。
荷物をまとめて隊を去る時、見送りにきたのはムスタディオ1人だった。
「……あばよ」
短いその言葉に込められていたモノを感じ取り、わずかに胸が痛んだ。


こうして私の旅は終わった。
これから何をすればいいのか分からない。教会に帰るか、オヴェリア様の元へ戻るか……いや、どちらも出来ようはずがない。
………………とりあえずジョブ制覇の続きでもしよう。そうすれば1人でも生きていけるだけのアビリティが身につくだろう。
私は独り、どこへ続いているかも分からぬ道を歩き出した。
もしまた仲間を得る事があったとしたら、二度と過ちを犯すまいと誓いながら──。


ジョブ制覇で行く! 完!