&[名無し]氏作。Part17スレより。


巨蟹の月 十日 ムスタディオくんが「電話」なるものを発掘しました・・・



ムス「つうわけで、俺が思うにこいつは遠くの相手と話ができる代物みたいなんだ」
ラム「?? よくわからないけど、デンワ?だっけ、どうやってつかうのコレ?」
ムス「簡単だ、誰かから呼び出されると、こいつがちりりーんと鳴るんだ。で、この頭のヤツをとって・・」


   チリリーン


ムス「・・・」チリリーン
ラム「・・・ムスタディオ? 鳴ってるよ」チリリーン
ムス「いや、俺は・・」チリリーン
   ガチャ
ラム「あ」
ムス「あ」
アグ「誰だ」
『もしもし?』
アグ「・・"もしもし"? 誰だ貴様は、なんの用だ」
『あー、俺おれ、オレだよ』
アグ「俺ではわからん、名を名乗れ」
『いや、だからさあ、俺だよ。こないだ事故っちゃってさ』
アグ「事故?」
『そうなんだよ、車ぶつけちゃってさ』
アグ「何だ、貴様は馬もろくに操れんのか」
『・・? いや、それで相手に慰謝料を』
アグ「慰謝料?」
『慰謝料・・知らないのかよ。こう、相手に謝罪して・・お金だよお金!』
アグ「・・金? 貴様自分の失態を金なんぞで済ませようというのか?」
『な、なにいってんだアンタ』
アグ「下衆め! 男なら腹のひとつでも切って詫びを示そうとは思わんのか! 貴様は・・」
『ガチャッ・・ツーツーツー』
アグ「オイッ! 話はまだ・・もしもしッ! モシモシ!?」




   チリリーン


ラム「あ、鳴って・・」
   ガチャ
アグ「もしもし、誰だ」
ムス「あ、また・・」
ラム(要領得てる・・)


『あ〜、どうも〜ミノモンタです』
アグ「あぁ・・? 私はアグリアスだ」
『職場の御友人ですか〜、今なんと、500万円チャレンジですよ〜(ワー』
アグ「はあ?」
『はい、じゃあ彼にお電話代わりますね・・』『モシモシッ、大倉?』
アグ「いや、オークスだが」
『ええっ!? 誰・・ちょっとみのさんこの人、違・・え、もう始まるの!?
ああもう誰でもいいや! 問題いうから良く聞いてね!』
アグ「え・・あ、う・・うむ」
『ええ・・、問題! トンボの幼虫は次の内のどれか!
A:ゲンゴロウ B:ヤゴ C:タガメ D:ボーフラ! 多分Bだと思うんだけど・・』
アグ「いや、答えはボーフラだろう」
『・・えっ、ホント?』
アグ「もちろんだ、私が嘘をいう人間だと思うか?」
『あ、は、いえ・・そんな・・わかった、ありがとう!』『ハイ、時間です〜』



アグ「一体何の話なんだろうな、これは」
ムス「アグ姐・・」
ラム「・・Bですよ」
アグ「え?」