氏作。Part13スレより。

私の名はアグリアスオークス。オヴェリア様にお仕えする騎士だ。
敬愛するオヴェリア様を守るために今日も騎士として修練を重ねている。
よし今日は聖剣技の特訓だ。雑念を払い集中する。厳しい特訓の始まりだ!
さて、とりあえず不動無明剣をラヴィアンとアリシア
アグリアスー。お茶を淹れたのだけど、一緒にどうかしら?」
ご一緒します。オヴェリア様の淹れたお茶ならたとえ海だろうと飲み干します。
何かシモン殿とラヴィアンとアリシアも一緒みたいだけど気にしない。
オヴェリア様と過ごす至福の一時による感動によって私の手は震え、
紅茶にシナモンと間違えてシモン殿を入れそうになってしまった。
火傷したシモン殿を看病するようラヴィアンとアリシアに目で命令し、私は晴れてオヴェリア様と2人きりになる。
それから私とオヴェリア様は一緒に紅茶を飲んだ。
オヴェリア様のお淹れになった紅茶が私の唇から流れ込み舌の上に広がる。ああ、なんて幸せな……
しょっぱいですオヴェリア様。シュガーと塩を間違えましたね?
ああ、そんな悲しい顔しないで下さい。大丈夫、私が全部飲みますから。
それにしてもシモン殿とラヴィアンとアリシアはどこに行ってしまったのだろう?
あの3人の分まで塩入り紅茶を飲んでしまった恨みを晴らすため、後で不動無明剣の練習相手になってもらう事に決定。





私の名はアグリアスオークス。オヴェリア様にお仕えする騎士だ。
今日はオヴェリア様のご友人であらせられるベオルブ家のご令嬢と一緒にハイキングだ。
さっきからオヴェリア様はあの小娘とばかり楽しそうに話をしている。妬ましい。
何か木の葉をちぎって草笛とか吹いてるし。変な音出すなうるさいではないか。
ああ、ちょっと待て。オヴェリア様にも吹かせる気か?
清楚で可憐な桜色の唇が、雑菌まみれの汚らしい葉に触れるというのか?
止めようと駆け寄ったが、それよりも早くオヴェリア様は草笛を吹く。
「フシュウ」
失敗し落胆するオヴェリア様。そんな姿もお美しいです。とりあえず落ち込ませた小娘を殺すか。
剣に手をかけて聖剣技の準備に入ろうとすると、オヴェリア様が葉っぱを私に渡してきた。
「ねえ、アグリアスは草笛吹ける?」
吹けますとも。ええ、あなたの期待に応えるためなら100メートルの法螺貝だって吹けますとも。
葉っぱを受け取り口に咥えようとして気づく。このままいくと間接ちゅー。
ああオヴェリア様の唾液でわずかに濡れて煌めく葉が欲望をあらわにした私の唇に唇にうわ鼻血がっ!?
アルマ様ありがとう。





私の名はアグリアスオークス。オヴェリア様にお仕えする騎士だ。
私は今、オヴェリア様を誘拐しくさったデコ騎士を追っている。
ガフガリオンという下劣な男と一緒なのがさらに苛立たせる。ああこいつもぶち殺したい。
だが雑魚ばかりのパーティーの中、まともな戦力はこいつくらいしかいないから我慢だ。
ラヴィアンとアリシアも弱くはないのだが、ガフガリオンには遠く及ばない。それでも騎士か情けない。
ラッドとかいう小僧は見習い戦士だから問題外だ。ラムザとかいう小僧はなよなよしてて頼りない。
ああオヴェリア様、早くあなたの太陽のようにあたたかく美しい微笑みを取り戻すために私は
アグリアスさん、大丈夫ですか?」
いかんいかん、オヴェリア様の事を想っていたら足が止まってしまった。
私が疲れたのかと勘違いしたラムザとかいう小僧が心配げに上目遣いで私を見つめ……………………………………。
「あの、大丈夫ですか?」
んはぁっ!? な、なんだこの胸の高鳴りは。というかなんだあのピョコンと出ている髪は。
か、可愛い。男だというのに、何なのだこの男の愛らしさは。駄目だ駄目だ、私はオヴェリア様一筋……。
「辛いかもしれませんが、オヴェリア様を助けるために、一緒にがんばりましょう」
一緒にがんばる? うむ、そうしよう。ラムザと一緒に愛しのオヴェリア様を救って両手に花! 両手に花!





私の名はアグリアスオークス。オヴェリア様にお仕えする騎士だ。
やっとオヴェリア様に追いついた途端、ガフガリオンの畜生が裏切りくさった。
だが嬉しい事にラムザはガフガリオンに反逆し、私に協力してくれた。貴公の気持ち確かに受け取ったぞ。
そしてなぜか一緒にあのデコ騎士も協力してくれて、北天騎士団の連中を蹴散らす事が出来た。ガフガリオンは逃げたが。
デコ騎士からオヴェリア様を取り返した私達は、現在保護を求めてライオネル城を目指して南下している。
ボコに騎乗しているとはいえオヴェリア様に疲れの色が浮かんでいる。城塞都市ザランダまであと少し、今しばらくの辛抱です。
おや? オヴェリア様、何だか顔色が優れないようですがいかがなされました? え? トイレに行きたい?
こ、困った。他の連中に知られたらオヴェリア様が恥をかく。クッ、どうすればいい。とりあえずラムザに休憩を頼もう。
「そうですね、この峠を越えたら一休みしましょう。え? 今すぐは無理ですよ。ここは見通しがいいから追っ手に見つかります」
それでは遅すぎる。オヴェリア様の可憐な膀胱は限界を迎えようとしているのだ。こうなったら仕方ない。
「……は? わ、分かりました。トイレ休憩ですね」
顔を真っ赤にして、トイレ休憩の号令をかけるラムザ
私がトイレを我慢していると勘違いして、自分がトイレに行きたいとでもいうように号令をかけてくれた。君の勇気に乾杯。
こっそりオヴェリア様を茂みに連れて行き、用を足している間見張りをする。茂みの向こうで布擦れ音が……。
覗いちゃおうかなーと思っていると、別方向の茂みに人の気配。オヴェリア様の痴態は私だけの物、剣を構えて様子を見に行ってみる。
いたいた……。せっかくの覗きをするチャンスを奪いおって、成敗してくれる!
と思ったが、そこにいたのはラムザだった。こんな所で何を? もしやラムザも用を足し……って、アレは……アレはぁっ!?
父上、母上。アグリアスは今日、ちょっぴり大人になりました。



私の名はアグリアスオークス。オヴェリア様にお仕えする騎士だ。
城塞都市ザランダに到着し、ムスタディオとかいう男が同行する事になった。
助平そうな顔だ、オヴェリア様には近づけないようにしなくては。
ってオヴェリア様から近づいてどうするんですか。え、銃が気になる?
あんな物は剣を振るう力も無い軟弱物が使う武器ですよ。え、ムスタディオが試し撃ちをする?
的は……ラムザが持っている盾か。どうせ何発打ち込んでも微動だにせんだろう。
…………な、何ぃっ!? 銃弾を盾で受けたラムザが衝撃に押されて尻餅を!?
いかん、オヴェリア様が感心してる。ムスタディオを褒めている。
しかもラムザまで銃の威力に感心し、凄い戦力になると喜んでる。
くっ、ムスタディオめ。パーティー主戦力の座を貴様ごときに譲る訳にはいかん。私も挑戦するぞ!
ラムザ、もう一度盾を持ってそこに立ってくれ。大丈夫、全力でがんばるから。
少々ラムザの表情が引きつっているが辛抱してくれ。騎士としてあんな男に負ける訳にはいかんのだ。
鬼神の居りて乱るる心、されば人、かくも小さな者なり! 乱命割殺打!
どうだ! ラムザは天高く(ハイト10くらい)吹っ飛んだぞ、私の勝ちだ!
おおラムザ、的役ご苦労。少々痛かったかもしれんが……って、ああ! 頭上に数字の3が出てる!?
死の宣告だ! オヴェリア様、デスペナで何とか解除を……え? 死の宣告は無理? ああっ、数字が2に〜!





私の名はアグリアスオークス。オヴェリア様にお仕えする騎士だ。
だが……今やもう、私は騎士ではない……。守るべき主君を置いて、ライオネル城から逃げ出してしまった。
ダイスダーグやドラクロワの企みを知ったのはいいが、城の兵士達をぶちのめしてオヴェリア様の部屋に向かった時はすでにもぬけの殻。
結局オヴェリア様を救えず、一人で逃亡する事に……。
だがまだ希望が消えた訳ではない。何とか教会に助けを……。ドラクロワの企みを知らせなくては……。
そしてチョコボにまたがり、物語の騎士のごとく颯爽とオヴェリア様を救い出し、ご褒美のチューを……ふふふ。
ご褒美のチューを……ふふふ。ご褒美のチューを……ふふふ。ご褒美のチューを……ふふふ。ご褒美の……おっと、鼻血が。
しかし急いで教会に知らせても、間に合わないかもしれない。オヴェリア様は明日、ゴルゴラルダ処刑場で……。
こんなところで私の野望は潰えるのか……。オヴェリア様との感動的な再会が……熱烈なチューが……。
そうだ、こんな所で果てる訳にはいかん。私はまだ……オヴェリア様と間接チューまでしかしてない!
そう、あの時の快感を思い出せ。オヴェリア様のチューはアレを圧倒的に上回る快楽をもたらしてくれるのだぞ!
そしてラムザの跳ね毛もきっとフワフワして気持ち良いに違いないのだ。這ってでも救援を呼びに……。
うお!? 突然矢が降ってきた! し、しまった。追っ手に追いつかれた……!
城での戦いと雨で体力を奪われた今、あの人数の相手は無理だ……。年貢の納め時か。
ああ……オヴェリア様。もう一度、あなたの笑顔にハァハァしとうございました……。
そして……ラムザ。貴公のあの跳ね毛を……一度でいいから掴んでみたかった。
む? 前方からも人の気配……。結構多い、挟み撃ちにされたか……。
アグリアスさんを守るんだ! いくぞッ!!」
……む? この声、どこかで聞いた事が……。なっ、あの跳ね毛は……じゃなくてあの顔は!?
ラムザ! どうして、ここに!?」





私の名はアグリアスオークス。オヴェリア様にお仕えする騎士だ。
ゴルゴラルダでのオヴェリア様処刑は我々をおびき寄せるための罠だった。ど畜生。
さらにガフガリオンから、ラムザがベオルブ家の人間だと聞かされる。
ベオルブといえば、憎きラーグ公に仕える名門貴族ではないか。
だが甘いぞガフガリオン。ゼイレキレの滝でお前を裏切って私の協力をしてくれたラムザ
今もオヴェリア様を救うために戦ってくれている。だから私は言ってやった。
「今さら疑うものか! 私はおまえを信じる!!」
我ながら格好いいぞ。騎士の信念というか、そういうのに満ち溢れてるな。うん。
しかもこのセリフを言った時のラムザの表情……くぅ〜、今思い出してもたまらん! あの顔は犯罪だ!
頬を赤らめたあの恥ずかしげな眼差し、桜色の唇は戦場だというのに嬉しそうな弧を作り、跳ね毛は元気良くピンと立った。
あまりの可愛らしさに天然バーサク状態になってしまったほどだ。闇の剣で回復するガフガリオンも一刀で切り伏せてやった。
ガフガリオンを撃退し(逃げやがったが)これからライオネル城に突撃だ。
ふふふふふ。チョコボに乗って颯爽と現れる女騎士と、頼れる相棒の美少年。
2人してオヴェリア様をお救いして、ご褒美にチューしてもらったりハグしてもらったりしてムフフフフ。
いっそオヴェリア様を新たな勢力として持ち上げ、イヴァリースを統一するのも悪くないぞ。
オヴェリア王国建設が成功したら、オヴェリア様の新生護衛隊を私とラムザで結成して……最高だー!
待っていろドラクロワ! 我が野望の礎となり、果てるがいい。フハハハハハハハハー!!





私の名はアグリアスオークス。オヴェリア様にお仕えする騎士だ。
何て事だ。ガフガリオンをぶち殺して、ドラクロワの髭爺を追いつめたと思ったら……奴はルカヴィだった。
だがそれよりも重要なのは! オヴェリア様がすでにゼルテニアへと連れ去られていた事だ。
髭爺は「我々の方を選んだ」とか抜かしていたが、清楚で可憐で純粋なオヴェリア様があいつのような肉豚を選ぶものか!
オヴェリア様には、私のように屈強かつ美しい騎士が似合う!
ああ、オヴェリア様。ゴルターナの阿呆に利用され、戦争が起きてしまうとは……。きっと悲しんでるに違いない。
オヴェリア様の涙もとい戦争を止めるため、ラムザの兄ザルバッグ殿に戦乱を影で操る者がいると告げに行く事に。
ザルバッグ殿は王都ルザリアにいる。何でそんな遠い所にいるんだまったく。
とっとと行って戦争終わらせてオヴェリア様を迎えに行きたいのに、仲間達の足取りは重い。
どうやらルカヴィの存在にビビってるようだ。あんな肉豚、私達で血祭りに上げたではないか!
私だって無双稲妻突きを習得して戦力大幅アップしたのだぞ。どれ、情けない部下達に喝を入れてやるか。
キビキビ歩かねば消し炭にするぞと脅しながら、最後尾を歩くムスタディオとラッドの後方に無双稲妻突きを放つ。
スタディオとラッドが前に出たら、今度はラヴィアンとアリシアだ。キビキビ走れ! 無双稲妻突き!
ふはははは、いいぞその調子だ。それ、新たに最後尾になった奴は誰だ? とにかく喰らえ、無双稲妻突き!
「あ、アグリアスさん。焦る気持ちは分かりますが落ち着い……うわー!」
はぁうっ!? しまったー! 間違えてラムザにまで無双稲妻突きをしてしまった!
私はただノロノロと歩くムスタディオやラッドやムスタディオやラヴィアンやムスタディオやアリシアやムスタディオが煩わしくて……。
あああっ! とにかくスマン! ラムザ、この償いに何でもするから許してくれー!
負傷したラムザの看病のため城塞都市ザランダで休息する事に。
ラムザに怪我をさせた責任で私が看病役になったのだが、痛みに喘ぐラムザがこれまた可愛くて……うっ、鼻血が。





私の名はアグリアスオークス。オヴェリア様にお仕えする騎士だ。
今日は懐かしい人の再会した。私とオヴェリア様が間接チューするきっかけを作ってくれたあのアルマ様だ。
そういえばラムザと兄妹であったな。
せっかくの兄妹再会だったのに、ザルモゥとかいう爺がラムザを異端者とか言い出してきた。
あまりにむかついたので聖剣技を叩き込んでやったら、なぜか戦闘が開始されてしまった。
ラムザだけじゃなくアルマ様にまで凶刃を振るおうとするうつけ者を蹴散らしまくってやる。
ラムザをかばったせいで私達まで異端者の烙印を押されてしまった。ラヴィアンとアリシアが泣いている。
スタディオとラッドはどうでもいいが、せめてアルマ様だけは異端者とみなされてないといいのだが。
だがアルマ様は自分もきっと異端者にされていると言い張り、旅に同行する事になった。
オーボンヌ修道院に聖石があるらしいので回収しに行く事に。
ああ、何だかだんだんオヴェリア様と関係無い方向に事態が進んでいるような……。
今すぐオヴェリア様の元へ駆けつけたいが、ラムザを見捨てて行く訳にもいかん。私はどうすればー!?
アグリアスさん、申し訳ありません。ボクのせいで異端者の烙印を押されてしまって」
気にするな。
貴公のその悲しそうな上目遣いの目で見られてはもう私のハートは盗まれ放題だ。
さあラムザ、共にオーボンヌ修道院へおもむき聖石を回収しよう!
そして聖石の力を使って世界征服し、オヴェリア王国の建設を……。え、違う?





私の名はアグリアスオークス。オヴェリア様にお仕えする騎士だ。
現在我々は貿易都市ドーターにいる。明日にはオーボンヌ修道院に到着するはずだ。
砂漠越えでの疲れを癒すため、今日はみんな自由時間を満喫している。私はアルマ様に誘われて買い物だ。
ドーターには剣が売っていないから、ぶっちゃけ見る物が無い。オヴェリア様を助けるために強い武器が欲しいのだが。
おやアルマ様、何をご覧に? おお、ドレスですか。アルマ様によく似合いそうですね。
さすがにオヴェリア様が着るにふさわしいドレスはありませんが。
いやオヴェリア様なら何を着てもきっとお似合いになられる。ムフフ、庶民服のオヴェリア様というのも一興。
いかんいかん、つい涎が。む、アルマ様がいくつかドレスを持ってきたが、試着でもするのか?
え? 私が試着? いえ、私は鎧でいいです。オヴェリア様を守るためにはやはり頑丈なよろ
「こういう清純そうなドレスって、きっと兄さんの好みだと思うんだけどなぁ」
よし着てみよう。
どうですかアルマ様? いや、キレイだなんてそんな、私何かじゃオヴェリア様の足下にも……。
「あ、兄さんだ。兄さーん、こっちこっち」
ら、ラムザ!? どうしてここに!? ああ、駄目だ、見るな。こっ、こんな姿、騎士としてだな……。
「わぁ……。アグリアスさん、とてもキレイですよ」
そそそそそそうか!? ま、まあ褒められて嫌な気はせんが、お前がこういうのが好きなら、たまには着てやっても……。
「うっひょ〜! アグリアスがスカートはいてら、すっげーいい!」
スタディオ!? な、なぜ貴様までここに! え? ラムザと一緒に買い物してた?
くっ、ラムザに見られるのは恥ずかしいが、ムスタディオに見られるのは何か嫌だ。
出来ればムスタディオをぶっ飛ばしたいが、ドレス姿でそんな野蛮な真似をしてはラムザに……。
「鎧と違って大きな胸の形が分かって最高にいいぜ! ラムザもそう思うだろ?」
「ええ!? ぼ、僕は……」
「ありゃCカップか? いや、Dはいってるかも……」
熱き正義の燃えたぎる! 赤き血潮の拳がうなる! 連続拳!
スタディオの返り血でドレスが汚れてしまい、買い取る事になってしまった。もう着る気は無いけど。





私の名はアグリアスオークス。オヴェリア様にお仕えする騎士だ。
だが私は今、オヴェリア様以外の人のために剣を振るっている。
アルマ様が神殿騎士のこん畜生に誘拐されてしまったのだ。
唯一のご友人がさらわれたとあっては、オヴェリア様がどんなに悲しむ事か!
……む? 結局オヴェリアのために戦っているという事になってるような。
つまり……こうなるのだな!
「ああ、アルマ。無事だったのね! あなたが誘拐されたと聞いた時は、私……」
「私は大丈夫よ。アグリアスさんが命懸けで私を助けてくれたのだもの!」
「まあ、アグリアスが? 私の大切なお友達を助けてくれてありがとう。アグリアス大好きよ、CHU!」
CHU━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━ !!!!
CHU━━━(゚∀゚)━( ゚∀)━(  ゚)━(  )━(  )━(゚  )━(∀゚ )━(゚∀゚)━━━!!!!!
ああああああああああああああああああああああああああああああああアルマ様絶対お助けいたします!
アグリアスさん。そんなにもアルマの事を心配してくれていただなんて」
へ? ら、ラムザ! いつからそこに!? どうやら誤解しているようだが、私はその、何だ。
「ありがとうございます。アグリアスさんが力を貸してくれれば百人力、一緒にアルマを助けましょう」
はっぁあう!? ら、ラムザ。貴公のそのウルウルとした瞳はなぜこうも私の心を掻き乱すのだ!
ああ、違うのだラムザ。そんな純粋な瞳で見つめないでくれ。私はただオヴェリア様のチューのために……。
アグリアスさんって、とっても優しいんですね」
ああああああああああああああああああああああああああああああああ愛らしい微笑みが私のハートにズキュキュンキュン!
オヴェリア様とラムザのために、絶対にアルマ様を助けてみせようと剣に誓った。





私の名はアグリアスオークス。オヴェリア様にお仕えする騎士だ。
城塞都市ヤードーの宿にて、私は黒い肌の小娘と2人きりになっている。
というのも、バリンテン大公の部下に襲われているのを我々が救出したのがきっかけだ。
こいつもバリンテン大公と敵対しているようだから一緒にリオファネス城へ向かう事になった。
まったく、何でこんな小娘と同室にならねばならんのだ。
私を除く女性陣のラヴィアンとアリシアは同室だから仕方ないが。
以前アルマ様とご一緒した時はオヴェリア様の話題に花を咲かせられたから良かったものの。
これではオヴェリア様の妄想をして楽しむ事も出来ないではないか。
「……あの、アグリアスさん。何も聞かないんですか?」
む? いきなり何を言い出すんだこの娘は。お前の素性ならラムザから聞いてるっつーの。
「私はバリンテン大公の部下で、暗殺者だったんですよ? それなのに……」
どうでもいい、知るか。オヴェリア様に関係無いならどうでもいいわ。
ラムザもあなたも優しいんですね」
どうやら自分の薄汚い過去を詮索してこなかった事を感謝しているようだ。悪い勘違いじゃないから別にいいか。
「ううっ……。実は私、あそこでとても酷い目にあって……」
な、何いきなり語り出しているのだこいつは? お前の過去話なんか興味無いっつーに。って、何泣き出しておるのだお前わ。
あー、はいはい。そりゃ辛かったねぇ。……へ? 何、貴公はそんな目に合わされたのか。
何だと!? ままままままままままさかその歳でそんな事を!? バリンテン大公は少女趣味であったか!
ああ、何と破廉恥な。そ、そんな……私もぜひオヴェリア様に……っていやいやそうじゃなくてだな、その……。
「うわーん、アグリアスさーん!」
おいおい泣き出しちゃったよ。つーか懐かれちゃったよ。さらに抱きつかれちゃったよ。ガチャンってドアが開いちゃ……へ?
アグリアスさん、ちょっといいですか?」
……ら、ラムザ!? あ、いや、これはだな。変な誤解をするな、私にそっちの趣味は無い!
私はオヴェリア様と貴公だけ……っていやいやそうじゃなくてだな、その、何というか……。
「……えっと、お互い打ち解けられたようで、よかったですね。明日は8時に街を出ますからよろしく」
か、顔を赤らめながら去るなぁぁぁぁぁぁ!!





私の名はアグリアスオークス。オヴェリア様にお仕えする騎士だ。
以前オヴェリア様を助けにライオネル城を襲撃した時、オヴェリア様はすでに連れ去られていた。
それを繰り返すかのごとく、リオファネス城にいるはずのアルマ様もいずこかへ連れて行かれてしまった、
で、今度はエルムドアの聖石をぶんどりにランベリー城に行く事に。なんて面倒なんだこん畜生。
せっかくの『アルマ様を助けてオヴェリア様大喜びご褒美のチュー作戦』が台無しではないか。
ラムザも落ち込んでるし……。ええい、あの若白髪のめ。銀髪鬼か何かは知らんとっちめてやる。
打倒若白髪に向けて私もパワーアップしなくては。よーし、ではさっそく覚え立ての聖光爆裂破の練習でもしよう。
おーい、ラヴィアン。練習相手に……え、忙しい? それではアリシア……え、急用を思い出した?
やれやれ……おや、あそこにいる黒モヒカンは、確かラファの兄だったな。生き返って仲間になったんだっけ。
どうだ、私と軽く手合わせせぬか? 何、望むところだと? いい度胸だ。では勝負!
天の願いを胸に刻んで心頭滅却! 聖光爆裂破!
はっはっは、思い知ったか。おやおや、追加効果の混乱まで喰らって……情けないなw
アグリアスさーん、お茶を淹れたんですけどご一緒にどうですか? あ、兄さんもいたのね」
おお、ラファか。これはありがたい。おや? マラークがラファに向かって走り出したぞ。
「兄さん、慌てなくてもお茶は……キャッ! 兄さんやめて、何するの!? 嫌、そんなところ触ら……キャー!」
混乱しているとはいえ実の妹に破廉恥な。もっかいぶっ飛ばしとくか。固まってろ! 不動無明剣!
アグリアスさんありがとう。まさか兄さんがこんな事をしてくるなんて……」
私の聖光爆裂破で混乱したせいなのだが……説明面倒だし別にいいや。
「男なんてみんなバリンテン大公と同じなのかしら?」
いやムスタディオはどうだか知らんが少なくともラムザは違うぞ。ああもう、泣くな泣くな。
あんな変態兄貴など放っておいて、あそこにいるラムザも誘ってのんびり茶でも飲もう。
翌日、パーティーのみんなが変態モヒカンを冷たい目で見ていた。哀れな。





私の名はアグリアスオークス。オヴェリア様にお仕えする騎士だ。
今日、自治都市ベルベニアにて騎士としてとてつもない辱めを受けてしまった。あの緑頭巾のブラコンめ。
緑頭巾は剛剣とかいう技で私の武器や鎧をすべて壊してきた。
おおかげでほとんど裸に近い姿にされてしまい、仕方なく拳術で戦うハメになるとは。
緑頭巾には裏回し連続波動地裂秘孔拳のコンボを叩き込んでやったが、まだまだやり足りん。今度会ったら絶対殺す。
戦闘中だというのに私の姿を見て喜んでいたムスタディオとマラークは現在宿の自室で血反吐を吐いて倒れてる。
戦闘終了直後にラムザが自分のマントを差し出してくれた事は嬉しかったがな。
ラヴィアンとアリシアに新しい武器防具の買出しに行かせているが、帰ってくるまで私はボロ服のままだ。
いや、一応上からラムザのマントを羽織っているからまだマシだが。……む、マントに染みついたラムザの匂いが。
ふむ、これは……悪くない。クンクン。おお、素晴らしい。クンクン。クンクン。ガチャリ「服買ってきましたよー」クンクン。
ってらららららラヴィアンにアリシア!?
「あ……アグリアス様、何してるんですか?」
ラムザ様のマントに顔をうずめて……」
アビリティチェンジ! 戦技セット! 格闘セット!
ヘッドブレイク! ヘッドブレイク! ヘッドブレイク! ヘッドブレイク! ヘッドブレイク! ヘッドブレイク!
ヘッドブレイク! ヘッドブレイク! ヘッドブレイク! ヘッドブレイク! ヘッドブレイク! ヘッドブレイク! ヘッドブレイク! ヘッドブレイク! ヘッドブレイク! ヘッドブレイク!
ヘ────ッドブ────レ────イ────ク────────!!
ふう、これくらい頭を殴っておけば今の記憶を失っているだろう。
2人の買ってきた服に着替え、このマントをラムザに返しに行くか。
ふふふ、マントに私の匂いをしっかりとつけておいてやろう。スリスリスリスリ。
「う、うわー! ムスタディオ、マラーク、いったい誰にやられたんだー!?」
おや、ラムザが2人の遺体(?)を発見したようだ。マントを返すついでに適当に誤魔化しとこーっと。





私の名はアグリアスオークス。オヴェリア様にお仕えする騎士だ。
すでに2匹ものルカヴィを仕留めた我々がここまで苦戦するとは、何という恐ろしい敵だろう。
フィナス河を渡ろうとした私達を襲ってきたのは野生のチョコボ軍団だ。
チョコボールやチョコメテオの猛攻を受け、さらに向こうはチョコケアルで回復する。
おかげでこちらの戦力はガタガタになり、すでにムスタディオとマラークは戦闘不能
ラファは後方でアイテムによる回復、蘇生を必死に行っている。ラムザは遠くからひたすら地裂斬だ。
アリシア・ラヴィアン・ラッドは現在儲け話中で別行動だ。この修羅場を体験せずにすむとは羨ましい奴等め。
前回の戦闘で緑頭巾から盗んだシャンタージュを装備している私は、ひたすら前線で聖剣技。
永久リレイズのおかげで倒れては立ち上がり倒れては立ち上がり……もう何度三途の川を見たか分からない。
「くっ……アグリアスさんがんばってください!」
任せろラムザ。お前のエールがあれば百人力だ。ぐっ、チョコボールが! グハァッ!
ああ、フィナス河じゃない河の向こうで死んだお爺様が手を振ってる。アグリアスもそろそろそちらへ向かいます。
アグリアスさーん!」
ラムザ……すまない、私はもう駄目だ。オヴェリア様……死ぬ前に一目だけでもお会いしとうございました。
「しまった! チョコボが前線(アグリアスさん)を越えてこっちまで……うわっ! 痛たたたたッ!」
「キャー大変! ラムザの跳ね毛がチョコボに噛みつかれて今にも引き千切られそうにー!」
な、何だとー!? それは本当かラファ。ああ、本当だ! 私だってまだ掴んだ事が無いのにー!
実はセットしていたけど詠唱が長いから使わなかった召喚魔法を唐突に使用!
リバイアサンを『ノンチャージ』で即行召喚でかもぉ〜ん! チョコボをすべて流してしまえー!
わはははは、どうだ思い知ったか。おや、あれに見えるはムスタディオとマラーク。あいつらも流されてしまったか。
むっ? いかん、ラムザも流されてしまった! すぐ助けるぞラムザー!





私の名はアグリアスオークス。オヴェリア様にお仕えする騎士だ。
ゼルテニアの町外れの教会にて、以前オヴェリア様を誘拐したあのデコ騎士と一緒に戦う事になった。
教会の上でふんぞり返ってる異端審問官のジジイが相手だ。
デコ騎士はプライドというものが無いのか、安全な下から聖剣技を打ちまくっている。
とある信用ならない情報筋からの不確かで噂の範疇を出ない情報によると、オヴェリア様がこのデコ騎士と恋仲にあるとか。
オヴェリア様を守るには私のように強く気高くなければならん。見よ、私の戦い振りを!
高低差無視ジャーンプ! アーンド、零距離波動撃! クリティカルでノックバック! 奈落の底に落っこちろ〜!
わーっはっはっは。潰れたトマトの出ぇ来上がりぃ!
見たかデコ騎士、オヴェリア様を守るのならこれくらい強くなければ。
む? みんな何をそんなに怯えているのだ? ラムザも顔が引きつってる。デコ騎士は呆れたようにこちらを見ている。
失敬な奴だな。ついでにデコ騎士を葬ってやりたいが、ラムザが嫌がるだろうし。
だがオヴェリア様をたぶらかす不届き者。仕留めるなら今が絶好の機会だし……。殺っちゃおうかな?
「あ……アグリアスさーん。ご苦労様です、降りてきて下さい」
よーし、大活躍した正義のヒーローらしく格好よく飛び降りよう。とーう! グキッ。
ああああああ!! 痛い痛い痛たたたッ!! 足っ! 足を捻ったぁー!
「お、おい……あんた大丈夫か?」
うるさいデコ騎士! お前何かに心配されんでも……痛ッ! 痛い、これは痛いッ!
「どれ、見せてみろ。俺の『おまじない』で治してやるよ」
い……痛みが引いていく。ふむ、なかなか優しいところもあるではないか。
まあそれなりに出世しているようだし、これならオヴェリア様をだな……その、オヴェリア様が望むのなら許してやらんでも。
だがオヴェリア様に何かあったら即ぶっ殺しに行くから覚悟しておけよディリータ




私の名はアグリアスオークス。オヴェリア様にお仕えする騎士だ。
先日、彼の有名な雷神シドが仲間に加わった。
ラムザの父である天騎士バルバネスや、ルカヴィに成り果てた銀髪鬼エルムドアと並ぶ英雄の一人だ。
オルランドゥ伯は私の得意技である聖剣技だけではなく、暗黒剣に剛剣まで使いこなす。聖剣技の威力も私より圧倒的に上。
しかも聖剣エクスカリバーの永久ヘイストの効果も加わり、一人で数人分の活躍をする。
パーティーの切り札というか、主戦力というか、困った時のアグリアスさんというポジションが奪われてしまった。
いかにシャンタージュ装備可能とはいえ、私などもう……。オヴェリア様の所へ帰ろうかなぁ……。
「いたいた、アグリアスさーん」
おお、ラムザか。何の用だ?
「見てください。毛皮骨肉店に行ったらディフェンダーが売っていたんですよ」
ほう、以前剛剣使いの緑頭巾が装備してたアレか。騎士剣は勇敢な精神が無くては威力を発揮せんぞ。今の私では……。
「何言ってるんですか。アグリアスさんは十分勇敢ですよ」
いいや駄目だ。私などオルランドゥ伯の足下にも及ばない平凡な騎士でしか……。
「そんな弱音を言わないでください。僕達が今まで戦えてきたのはアグリアスさんの力があったからこそです」
……ラムザ……はげましてくれているのか。(ブレイブ5上昇)
「さあ元気を出してください。僕は、いつものアグリアスさんが……強く優しく、気高いあなたが……」
……すまない。ありがとう。
オヴェリア様をディリータに任せたりオルランドゥ伯が加入したりしたおかげで、少々調子が狂っていたようだ。(ブレイブ5上昇)
アグリアスさん……」
ラムザ……。(愛300上昇・愛ポイントはエナビア記参照)
「おーい、ラムザー。お、アグリアスもいたか。……って、何やってんだお前ら?」
「ムスタディオ!? こっ、これはその……」
……さっそくこのディフェンダーを使う機会がきたようだな。(怒り1000上昇、リミットブレイク!)
ラムザの願いを胸に刻んで心頭滅却! 超究聖光爆裂破ァー!!(イベント技なので習得不可)





私の名はアグリアスオークス。オヴェリア様にお仕えする騎士だ。
ランベリー城にてついに若白髪ルカヴィをぶちのめした。それはいいのだが……。
ラムザ〜、よかったら私と稽古しない?」
こぉんの緑頭巾め! 剛剣なんぞ人間相手でしか役に立たないではないか。我々の敵はルカヴィだぞ?
ついこの間まで「弟の仇」とラムザを狙っていたのに、何故いきなり馴れ馴れしくなっているのだ!
「この私の剛剣とセイブザクィーンの力が合わされば恐いもの無しよ」
くっ……確かにセイブザクィーンの永久プロテスは使える。
だが私のディフェンダーにはラムザとの甘い思い出が……。
「ええ、そうですね。メリアドールさんはとても頼りにしていますよ」
ガーン! ら、ラムザぁ……。私より緑頭巾の方が、頼りに……。
「早くオルランドゥ伯のようにすべての剣技を覚えられるといいですね」
「えっ……ええ、そうね」
プッ、情けないな。オルランドゥ伯はすでに聖剣技暗黒剣そして剛剣もマスターしているのだったな。
しかも永久ヘイストのエクスカリバーまで持っている。緑頭巾なんぞオルランドゥ伯の足下にも及ばんわ!
……まあ私も及ばんのだが。だがホーリーナイト以外にも様々なジョブをこなした私のアビリティも優れているし。
何だ、すべてにおいてあの緑頭巾に勝っているではないか。これなら何も案ずる事はないな。
「ねえラムザ、一緒に買い物行かない? 一番良い装備品を買いそろえましょうよ」
「そうですね、イグーロスまでの道のりは遠いししっかり装備を固めておきましょう」
……………………ラファやラヴィアリでも誘って喫茶店にでも行こうかなぁ。
アグリアスさーん、一緒に行きませんか?」
行く!
ケケケ、緑頭巾の悔しそうな顔が最高だった。だが買い物中、色々やったせいで色々壊したりして色々弁償する事になった。





私の名はアグリアスオークス。オヴェリア様にお仕えする騎士だ。
今度はラムザの兄、ダイスダーグがルカヴィになった。
オヴェリア様暗殺を企みガフガリオンを従えてるような輩だからある意味当然か。もちろんぶちのめした。
だがザルバックという次兄も消えてしまった。その事でラムザが落ち込んでいる。
一匹は腹黒いルカヴィだったとはいえ、一度に2人も兄を失ってしまったのだ。辛かろう。
どれ、ケーキでも買ってラムザの部屋を尋ねてみるか。おーいラムザ、一緒にケーキでも食わんか?
紅茶も私が直々に淹れてやろう、存分に飲むがいい。ケーキも美味いぞ。
アグリアスさん……ありがとうございます」
む……そんな、改まって礼など言わなくてもいい。私も以前貴公に慰められた事があるしだな……。
「僕は……兄さん達のように強くない。そんな僕に、アルマが救えるのでしょうか……」
何だ、そんな事を気にしていたのか。いいかラムザ、貴公はそもそも剣士に向いておらん。むしろ軍師向きだ。
アビリティだってサポート系が充実しているだろう? だがそれにも増して、貴公には人望という武器がある。
貴公の優しく勇敢な精神、仲間を引っ張って行く力があるからこそ、私達はここまでついてきたのだ。
力が足りない? 雷神シドや機工士ムスタディオ、元暗殺者の天道士ラファと天冥士マラーク。え〜と剛剣のメリアドール。
そしてアトカーシャ王家直属ルザリア聖近衛騎士団のオヴェリア様護衛隊長であるホーリーナイトであるこの私。
これだけいてまだ力が足りないと申すのか? 我々が集ったのもまた、貴公の力なのだ。
自信を持て。貴公には兄君達とは違った力がある。必ずやルカヴィを倒し、アルマ様をお助けよう。
こ、こら。大の大人が抱きつくんじゃない。私はただオヴェリア様のチュー……いや、私はただ、ラムザの……。
まあ、いいか。私も……しばらくこうしていたい。





私の名はアグリアスオークス。オヴェリア様にお仕えする騎士だ。
本日は聖ミュロンド寺院にてアンデットになったザルバック殿を倒した。ラムザ自らの手で……な。
もう助けられないと分かっていたとはいえ、実の兄を手にかけた時のラムザの悲痛な顔といったら……。
それでも自らの手で兄に引導を渡す事を選んだラムザ。兄を乗り越え、また一段と成長したようだ。
最近私はラムザの事ばかり考えている。以前はオヴェリア様が世界のすべてであったというのに。
もちろん今でもオヴェリア様を思うと胸が昂ぶる。
オヴェリア様への想いが薄れた訳ではなく、ラムザへの想いが深くなっているのだろう。
だから……今でもまだ、あきらめていない。そう、オヴェリア様とラムザの両手に花計画を!
ムッフッフ。ルカヴィを皆殺しにして世界を救い、かつアルマ様を救出する。
これはもうオヴェリア様とラムザの2人の好感度がググーンとアップ間違いなし!
感謝感激したラムザが左頬にCHU━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━ !!!!
感謝感激したオヴェリア様が右頬にCHU━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━ !!!!
両のほっぺに同時CHU━━━(゚∀゚)━( ゚∀)━(  ゚)━(  )━(  )━(゚  )━(∀゚ )━(゚∀゚)━━━!!!!!
想像しただけで鼻血が溢れ出しそうだ。
待っていてくださいオヴェリア様。アグリアスは必ずや世界を救ってみせます!
そしてラムザ。貴公は必ず私が守ってやる。……命に代えても。


「おーいラムザ。さっき親父から手紙が来てさ、ゴーグで変な物見つかったって。聖石に関係あるっぽいぜ」
「聖石に? ……ルカヴィとの戦いに有利になるかもしれない。よし、一端ゴーグに戻ろう」
え? ちょっと待て、いよいよ世界を救う最終決戦だと思ったのに何その展開?
まさかアルマ様を放って何ヶ月or何年も諸国漫遊なんて事態はありえないと思うが……。嗚呼、同時チューが遠ざかる。



次回より『アルマやルカヴィを放って寄り道しまくってていいのか編』突入。





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